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2024年10月24日

【アメフト】早稲田戦 東京ドームでの大一番も悔しい結果に

 アメリカンフットボール部(関東一部上位リーグTOP8)は、9月21日、早稲田大学と秋季リーグ戦を戦い、3ー24で敗れた。前半は両者譲らない展開となったが、第3クオーター(Q)に東大のミスから早大にタッチダウン(TD)を奪われ、流れを失い厳しい展開となった。年に1度の東京ドーム開催だったが、勝ち星を挙げることはできず、これで秋季リーグ3連敗となった。(取材・新内智之、丹羽美貴、吉野祥生)

 

早大|07143|24
東大|0300|3

 

火や煙の演出とともに東大の選手たちが入場(撮影・吉野祥生)

 

 試合前から東京ドームの大型ビジョンを利用した演出が行われ、普段とは違う大一番の雰囲気を醸し出しつつ、キックオフを迎えた。第1Qはラン主体の展開となるが、東大のディフェンスがロスタックルを奪うなど力を発揮し、得点を許さない。一方でオフェンスも相手の堅い守備に阻まれ、フォースダウンとなる。一進一退の攻防はスコアレスのまま終了した。

 

早大の堅い守備陣を前に、細かくパスをつなぐ東大攻撃陣(撮影・吉野祥生)

 

 第2Qはいきなり早大がランでエンドラインまで3ヤードの地点まで攻め込む展開。東大のディフェンス陣もロスタックルなどで応戦するものの、最後はコーナーにパスを通されあえなくTDを奪われる。何とか立て直したい東大は、オフェンス陣がファーストダウンを2度更新しつつじわじわと前進するが、早大守備陣の前にフォースダウンとなる。ここで、林新太郎(法・3年)のパントからの相手のリターンを、河野誠(理Ⅰ・2年)がタックルで封じ込める好プレーが飛び出す。続くディフェンスでも集中力を発揮し相手のゲインを許さず、敵陣44ヤードからの攻撃につなげた。残り時間も短くなる中、原唯稀(理Ⅰ・2年)がフィールド・ゴール(FG)をしっかりと決め3点を返す。このまま第2Q終了となり、前半を3ー7で折り返した。

 

粘りのプレーで前半を終えた選手たちと、東大を応援する内野席の観客(撮影・吉野祥生)

 

 第3Qは東大の攻撃から。なんとかTDに持ち込みたいところで、着々と前進していったが、太田明宏(育・3年)がファンブルロスト。東大にとって痛恨のミスとなってしまった。このまずい攻撃から流れは早大へ。早大オフェンス陣は、前半とは打って変わってパス中心の攻撃を見せ、1度に10ヤードを超える素早い前進を何度も見せる。東大ディフェンス陣の見せ場もなく、TDを奪われた。このあとも早大の勢いは止まらず、ディフェンスは東大のファーストダウン更新を許さずオフェンスはランとパスを駆使したロングゲインでエンドゾーンへ。最終Qを前に東大のビハインドは18点にまで広がっていた。

 

東大は守備にほころびが現れ、第3Qでタッチダウンを許す(撮影・丹羽美貴)

 

 第4Qはとにかく早く、なるべく多くTDを奪わなければならない東大。ラン主体の攻撃を続けるが、第3Qの早大に比べれば前進する速度は格段に遅く、時間が経過していく。最後はまたもやファンブルロスト。ボールを失い、絶望的な状況となった。一方、早大は時間を使いながら着実に前進し、終了3分前にFGで鮮やかに得点を奪う。東大の攻撃となるが、間もなく時間切れとなり試合終了。東京ドームに駆けつけた一塁側の大観衆に、勝利を届けることはできなかった。

 

約2時間に及ぶ激闘の末に敗北した東大。東京ドームには暖かい拍手が響いた(撮影・丹羽美貴)

 

小城陽人主将(文・4年)のコメント

 

 前節から1週間しかなくあまり練習ができなかった中でも、東京ドーム開催ということは大きかった。メンバーの入れ替えはあったが、各個人ができることをした。

 

 前半はゲームプラン通りの戦い。オフェンス、キックがロングゲインやTDを取ってくるまで粘るというところはやっていた。後半、一気に崩れてしまったが、どこかで立て直せるようにしないといけない。どう立て直すか答えが出ている訳ではないが、練習中からそこを意識していくことが大事。ちゃんと守れている時、オフェンスが出ている時などいい状態の時もあるが、状態の悪いときに「ここは試合の中でこういうところだ」と全員が意識できるか。そこが欠けていたところだと思う。

 

 (後半崩れたのは、)相手の戦術が変わったことにうまく対応できなかったことが一番大きい。ファンダメンタルの部分が不足していることが大きな原因だ。ファンダメンタルとは体力面も含めてどんなプレーにも守れる技術のこと。何が来るかわからない中で対応するにはファンダメンタルが大事になる。戦術のイメージ不足も大きい。アメフトは戦術のスポーツ。戦術理解のためミーティングは多くしているが、それを自分事として捉えられていない部分があるのではないか。特にキックは、オフェンス、ディフェンス(の戦術)に割く時間が長い分、双方が出ることもありおざなりになりがち。そこが今日も出たように感じる。試合通してミスが目立った。後半冒頭のオフェンスのファンブルロストや1Qでディフェンスがインターセプトしきれなかったところなど目に見えるミスもあるが、マークの仕方や攻め方などコミュニケーション不足に起因するような目に見えないミスもある。次の試合もやることは変わらない。ミスが出た方が負ける。試合を想定して練習することで、ミスを減らしたい。

 

森清之ヘッドコーチのコメント

 

 力が落ちるチームがミスをしたら勝てない。オフェンスもディフェンスもキックも前半は粘り強く行けたが、後半は、相手が経験のある4年生中心の選手層であることもあり、体力差や力の差が出た。相手がハドルを組まずにテンポよく攻撃する戦術に変わった時に体力不足で対抗できなかった。

 

 攻撃面でもチャンスはあったが、いいドライブをしていたのに自分たちでミスをした。それがすべて。ファンブルなどのミスが減っていかないのは、本当の意味で選手が自分事にしていないから。選手たちがここでいいやと思うレベルが低い。妥協はどのチームもするが、どこで妥協するかがそのチームのレベル。優勝するチームとはまだまだ差がある。ミスしたらダメなのはみんなわかっている。どれだけその思いを強く持っているかという部分。次戦に向けては、何をやるかではなく、やってきたことをどこまでやるか。そこに尽きると思う。

 

東大アメフト部より最新のお知らせ

 

 東京大学アメリカンフットボール部は、今シーズン105日(土)の明治大学戦で28ー27の劇的な勝利を収め、続く1013日(日)の中央大学戦でも勝利を飾り、2連勝を達成しました。秋シーズンでの明治大学への勝利は、23年ぶりの快挙です! 

 

明治大学戦でシーズン初勝利を飾り涙を流す選手たち(写真は東大アメフト部提供、大槻竜平さん撮影)

 

 そして1027日(日)に慶應義塾大学との一戦が控えており、この試合に14点差以上で勝利すれば日本一に向けて関東上位3校が進出するプレーオフに大きく近づきます!東大Warriorsの大一番を、ぜひ現地でご観戦いただけましたら幸いです。 

 

<第6節慶應義塾大学戦> 

試合詳細 

対戦相手:慶應義塾大学戦UNICORNS 

日時:1027日(日)17:00試合開始  

試合会場:アミノバイタルフィールド 

https://www.ajinomotostadium.com/access/train.php 

 

チケット情報 

一般券:¥1400 

大学生(院生、専門学生、予備校生含む)券:¥700 

*試合当日は学生証をご持参ください 

 

チケットはこちらから!(以下のフォームをご提出いただきますと、東大アメフト部よりお得な情報をご連絡します)

https://forms.gle/kEV5grirQf45ytBMA

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