入試を直前に控えた受験生の読者に、記者が国語、英語、数学の基礎を確認できるテストを作問した。ぜひ楽しみながら解いてほしい。(構成・平井蒼冴)
国語
「」内のカタカナで書かれた語を漢字に直しましょう。文中の数字について、古文・漢文に関する以下の問題に答えましょう。(作問・小原優輝)
記者は無事東大に合格した元受験生の中の一人だが、そんな記者の2次試験の数学の点数は何点であろう。あなや、「①」点である。もっとも、受験した年(2022 年)は常人の理解を「甲・チョウエツ」するほど難解な問題がどの教科においても(もちろん国語も!)出された年であったから、数学が苦手であればこのような「乙・ヒサン」な点数になるのもやむなし、といったところであった。「②」この年の東大受験はまさしく“猛於虎”だったのだ。
東大側も難しくしすぎたと思ったのか、翌年はある程度簡単になったという。その年の受験生であれば“どの科目もきっと易化するだろう”と、ある程度心の余裕をもって臨めただろうが、もし今年は大幅に難化し、漢字問題さえ解けなかったら?古文で「丙・チクゴ」訳したのに意味が分からなかったら?不安は「③」多いだろう。
不安に打ち勝つ方法はいくつかある。一つは、思うようにできなかったら“みんなもできなかっただろう”と思うこと。他人と比べがちな人に特に有効である。“自分だけができていない”と思うと、ストレスに押しつぶされることを「丁・ヨギ」なくされてしまう。また、目を閉じ深呼吸をしながら、“気持ちが落ち着いている”と心の中で唱えることも有効だ。
2日目に向けての気持ちの切り替えも重要である。“できなかった”ことばかり考えず、“明日はきっとできる”と前向きな気持ちにリセットするべきで、くよくよする時間があるなら、ポーランドの愛国者の名前や、“account”の意味でも復習していたほうが絶対に「戊・コウリツ」が良い。
もう一つ重要なのは、“どうせできない”と思わないこと。むしろ“絶対できる”と思っておいたほうが本番で力を出しやすい。受験のためにメンタル・精神の管理は重要だ。
これを読んでいるあなたは、東大に受かる可能性を持っている受験生の一人だ。あとは、自分に自信を持ち、自分の実力を「己・イカン」なく発揮さえすれば、おのずと合格通知はあなたのもとに、桜の香りとともに舞い込んでくるであろう。
① 「かわいそうだ、不都合だ」という意味を持つ形容詞は?(選択肢番号が記者の数学の点数)10. ところせし 14. びんなし 18. むつかし
② 東大猛於虎也:“於”の用法は何?
③ 読みを答え、訳しましょう:「已だ」ここにあてはまるような「まさなき(←まさなし)」の意味は?
数学
以下の問題を解き、文章中の番号部分に数字を当てはめることによって文章を完成させよ。なお、①、②は理系向け、甲乙は文系向けの内容となっている。(作問・山本桃歌)
①
②
甲 (x,y)=(3,-1)と直線 3x+4y+5=0 の距離を求めよ。
乙 以下は初項 a、公比 r(≠ 0)の等比数列の初項から第 n 項までの和を求める公式である。■に共通して当てはまる数字を答えよ。
受験生時代も大学生になってからも数学が苦手、理科(①)類に所属する記者が受験生時代に数学の試験の時に考えていたことを受験生の皆さんにお伝えする。
まずは周りに惑わされないことが重要だ。人によって解く大問の順番が異なるから周りの音を気にしても仕方がない。隣から聞こえる筆記音が 0.1 秒の間に(②)字書いているように感じられても焦らないことが肝心だ。このような時は、隣は隣、自分は自分と割り切ってしまおう。かく言う記者は、模試でも(甲)次試験でも割り切って、自分が解けるものを確実に解くことを意識した。数学が不安で仕方がない方には記者のような受験生が存在したことをお伝えしたい。あなたが数学が得意なら自分がこの会場の中で(乙)番できるのだと、思う存分解けばよい。
休み時間も他の人に惑わされてはならない。自分が確認すべきことは自分自身が一番よく分かっているからだ。複数の解法を持つ問題も少なくない。休み時間に自分が見落としがちな解法を思い出しておこう。
さてここで、東大の2次試験で長く感じられる休み時間中の勉強以外の過ごし方を考えてみよう。昼食を食べる、お手洗いに行く、などはよくある過ごし方だが、ここでは昼食時の人間観察について述べよう。周りの人間を観察すると試験以外のことを考えるようになるため、試験に対する過剰な緊張が幾分か解けてくる。周りの人が何を食べているのか見て気を紛らわせるのもよい。
なにはともあれ、試験中も試験時間外も自信を持つことが大切だ。これまで頑張ってきた自分を思い出して試験に臨もう。
英語
以下の文章を読み、設問に答えよ。(作問・高倉仁美)
People tend to think happiness comes as a result of our circumstances, but studies have proven that happiness doesn’t always (1) to rely on outer circumstances: we can produce it as well. This passage will introduce the 7 ways to live a more fulfilled life based on one of the studies.
The first is performing acts of kindness. Giving out a compliment, telling someone how (2) we are of them etc.. These actions make both other people and us feel better. The second is increasing social connections: interacting with others can prevent negativity. Next comes savoring each experience. This does not mean you have to go on a luxurious trip or travel (3), just be present in the moment. Another tip is to deliberately draw attention to the positive aspects of the day. Good things, just like bad things (4) and go but it is important to focus on the positive aspects. Linked to this, another lesson is to practice feeling grateful. The sixth tip is to move your body since it will produce “happy hormones” such as endorphins. Last is exploring meditation techniques such as mindfulness: being aware of what’s happening inside and outside of (5) will boost your mental state.
Although these “happiness hacks” may seem simple, once made into a daily habit, researchers (6) they will produce long-lasting benefits in one’s life.
ア)(1)~(6)には単語が一つずつ入る。最も適切な語を一つずつ選びなさい。
(1)に合うものを以下から選びなさい。
think / get / want / have
(2)に合うものを以下から選びなさい。
happy / proud / envious / satisfied
(3)に合うものを以下から選びなさい。
far / long / often / places
(4)に合うものを以下から選びなさい。
flow / go / come / pass
(5)に合うものを以下から選びなさい。
yourself / people / ourselves / today
(6)に合うものを以下から選びなさい。
trust / understand / believe / wish
(イ)(ア)で選んだ語句を使いながら、下に与えられた語句を正しい順に並べ替えよ。なお、上の文の単語を下の文で使うことはできず、逆も然りである。
are / (2) / (3) / how / you / (1) / we / of / (4).
can / it / in / (5) / you / (6) , / do.