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2016年4月6日

大賞は自転車日本一と薬学系学術成果―15年度「東京大学総長賞」授与式

学業や課外活動で顕著な業績を挙げた東大生を表彰する「東京大学総長賞」の2015 年度授与式が3月23日開催され、総長大賞を2人、総長賞を9人と1団体が受賞した。

39件の推薦から15年度総長大賞に選ばれたのは浦佑樹さん(工・4年=発表当時、以下同様)、乘本裕明さん(薬学系・博士3年)。総長賞には、飛行機と鳥がぶつかる「バードストライク」の防止法を提案しコンテストで評価された学生団体「BIRDPORT」などが選ばれた。

五神総長から賞状を受け取る受賞者=3月23日、小柴ホールで(撮影・太田聡一郎)
五神総長から賞状を受け取る受賞者=23日、小柴ホールで(撮影・太田聡一郎)

浦さんは自転車競技の全国大会「全日本学生選手権個人ロードレース」で東大初の優勝を果たし、15年度の競技成績「日本学生自転車競技連盟ロードレースランキング」で総合1位となるなど活躍。「後ろの選手に5秒差まで迫られ厳しいレースだったが『ライバルも苦しいはず』と自分を励まして逃げ切った」と全国大会を振り返った。

自転車部 浦佑樹選手が、ロードレース大学日本一に

乘本さんは地磁気センサーを脳に移植することで、本来備わっていない地磁気を感知する感覚などを脳が習得し新しい情報を利用できることを示す研究などの学術実績が評価された。「電磁波や赤外線などあらゆる感覚を受容する人工の感覚器官が活躍する世界、自分の研究がそんな未来の礎になれば幸せ」と将来の展望を語った。

授与式では南風原朝和学生表彰選考会議議長が「推薦された学生は皆素晴らしい業績で、選考委員一同頼もしく感じた」と講評。五神真総長も「受賞をゴールとせず、将来に向けて躍進してほしい」と激励した。

総長あいさつ後、受賞者が自身の研究や業績をプレゼンテーションで紹介。自転車競技の映像やルソーの自伝的小説の新たな解釈、最新医学の研究成果など、受賞者の多様な業績が発表された。

総長賞は学生の学業や社会活動を顕彰するため02年度に創立。以前は10月に社会活動などの業績、3月に学業の業績を表彰していたが、12年度から統合され年1回の表彰となった。

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この記事は、2016年4月5日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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