東大は7月31日、2021年度一般入試(前期日程)の追試験を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者向けに実施することや、学校推薦型選抜で受験者の実績の証明に例年ほど厳密性を求めない方針を発表した。
2021年2月25、26日(理科Ⅲ類は27日も)の2021年度一般入試(前期日程)に出願した者で、COVID-19に感染したために当日受験できなかった者については「追試験」を実施する。詳細は11月中旬発行予定の「入学者募集要項」で発表するとしている。出題範囲は前年度と同じだが、福田裕穂理事・副学長(入試担当)は2020年7月の本紙の取材に、休校などによる高校の学習の遅れを考慮することは十分考えられると回答している。
2021年度学校推薦型選抜(推薦入試から名称を変更)ではCOVID-19の流行に伴い、通常授業の実施度やオンライン授業の普及度に関する学校間の差や、推薦要件を満たすと判断できる根拠の示しづらさについて考慮する。加えて3月に予告されていたように、新たに1校当たりの推薦可能な人数が合計4人、男女各3人以内に拡大される。ただし、同一学部への推薦は男女各1人以内となる。前年度までは1校当たり合計2人、男女各1人まで推薦可能だった。
同日、2月13、14日の大学入学共通テスト特例追試験に関する対応も発表された。一般入試の出願期間は1月25日~2月5日だが、特例追試験を受験した場合は、出願期間が別途定められる。詳細は決まり次第、東大のウェブサイトなどで公表される。
学校推薦型選抜では、書類に基づく第1次選考の合格者のうち特例追試験の受験者とその学校長に対して、最終合格者発表・通知・入学手続きの詳細な日時・方法が、2月8日以降に通知される。最終合格発表・通知日は、通常の日程で受験した場合は2月16日だが、追試験を受験した場合は2月22日となる。
2020年8月21日15:00【記事訂正】第2段落で福田裕穂理事・副学長が本紙の取材に答えた時期を「2021年7月」としていましたが、正しくは「2020年7月」でした。お詫びして訂正いたします。