東京大学新聞社は3月26日〜31日、東大の全新入生を対象にアンケートを実施し、773人から有効回答を得た。このアンケートは毎年入学の諸手続き時に実施している。受験や大学生活、進路への意識や社会問題への賛否などを質問し、傾向を分析した。(本文中の割合は小数第1位を四捨五入)
(構成・杉田英輝)
●出身高校・出身地
出身高校の区分は中高一貫の私立が51%、中高一貫でない公立が31%だった。共学校出身者が56%、男子校出身者が31%で、特に中高一貫の私立の男子校出身者が全体の26%を占めた。
出身校の所在地は、東京都の270人(35%)が最多。以下神奈川県(83人、11%)、愛知県(40人、5%)と続く。地方別では、関東地方の高校出身者が58%と最多だった。
●男女比
科類別に女子学生比率を見ると、最高は文Ⅲの37%、最低は理Ⅰの10%。残りの科類は割合の大きい方から文Ⅰ(29%)、理Ⅱ(28%)、文Ⅱ(25%)、理Ⅲ(24%)の順で、科類により男女比に差がある。
●東大入学について
東大入学を意識した時期は、高校1年が30%と最多で高校2年が24%で続く。東大への入学理由は「研究・教育の水準が高いから」が72%、「入学後の進路選択の幅が広いから」が60%となった。
学力以外で東大合格に必要なものを聞くと「周りの学習環境」が70%を占め、「運」(56%)や「保護者の経済力」(52%)も多かった。
●入試制度・高校教育
大学入学共通テストにおける記述式問題の導入の延期について尋ねると「適切だ」が62%で、「適切でない」が21%だった。
高校で一度も学んだことのない教科を聞くと、地学(62%)が最多で、倫理(48%)、政治経済(47%)と続く。
この記事は2020年4月21日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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