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2018年12月25日

東大 英語力の証明に調査書以外を利用 2020年度実施の入試で

 東大の入試監理委員会は12月25日、2021年度入試(2020年度実施)の出願要件で、英語民間試験の成績提出の代替として挙げた「CEFRのA2レベル*(高校在学中相当)以上の英語力を認める証明書の提出」について、調査書に記載しての提出ではなく別紙での提出を求めることを、公式ウェブサイトで発表した。東大は9月26日、2021年度入試で英語民間試験の成績提出を必須としない方針を既に発表しており、詳細は12月をめどに公表するとしていた。今回はその方針を踏まえ、学内関係者や高校教員の意見も勘案して詳細を一部決定した形となる。

 

 9月26日に発表された方針では、21年度入試で従来の出願要件に加え、以下のいずれか一つの書類の提出を求めるとしていた。
 ①英語民間試験の成績で、CEFRのA2レベル以上に相当するもの
 ②CEFRのA2レベル以上相当の英語力があると認める、高校などによる証明書
 ③何らかの理由で①②のいずれも提出できない場合、その事情を記した理由書

 

 このうち②について、9月26日時点では「調査書などで代用可能」という方針を示していた。しかし今回の発表では、少なくとも初年度となる21年度入試については、調査書への記載ではなく「英語力についての証明書」を別紙で求めるとした。新学習指導要領への対応などのため調査書の内容の検討が進んでいることや、複数大学受験者が東大用の調査書を別に作成しなければならず混乱が発生する恐れがあることを踏まえたという。

 

 今後は、東大が指定する様式を用いて書類を作成してもらう想定の②と③について、様式と内容をできるだけ速やかに公表する。③については、記載例についても詳細を追って公表するとした。

 
*CEFRのA2レベル……CEFRとは「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment)」の略で、外国語の運用能力の国際的な指標。A2レベルとは「ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる」段階を指す。実用英語技能検定(英検)における準2級(高校在学中)程度のレベルとされる。
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