今回紹介するサークルは、DTM Grandioso。東大の音楽サークルの一つで、デスクトップ・ミュージック(DTM)による作曲活動をしている。デスクトップ・ミュージックとは、コンピューター上のソフトで音楽を制作することを広く指す。身近な例では、動画サイトに投稿されているボーカロイドの楽曲もその一つだ。
DTM Grandioso は、今年1月に立ち上がったばかりの新しいサークル。東大には既にDTMサークル TOKYO COM が存在するが、それとは少し異なる方向性を持ち、オーケストラ曲などクラシックや映画音楽、ポップスやバンドサウンドなど、様々なジャンルを広く扱うこと、オリジナル楽曲の「作曲」にフォーカスすることを目的に活動を始めた。
代表の伊東さんに話を聞いた。
―出来たばかりの新しいサークルということですが、立ち上げの経緯を教えて下さい。
デスクトップ・ミュージックは、トランスやダンス・ミュージックなど、クラブ・ミュージックを作曲する人が多いんです。私はピアノを弾くこともあって、もっとクラシック寄りの音楽が作れないかな、という気持ちがあって、立ち上げに至りました。
―作曲しているのはクラシック曲が多いんですか?
クラシックに限らず、ポップスでも、テレビや街で流れているBGMでも、DTMで作曲出来るものは広くあります。そうした様々なジャンルの曲を作曲し、発表出来る場所になればいいな、と思っています。今いるメンバーの中にも、バンドサークルに属して、ロックを作曲している人がいます。
―実際に、どんな風に作曲を行っているんですか?
私の場合は、Cubase というソフトウェアを使っています。ソフトの中に音源が内蔵されていて、キーボードで入力したり、マウスで音を画面上に置いていくことでも作曲が出来ます。作曲の流れは、人によって違うと思いますが、私の場合はまずピアノでコードを作って、ベースをつけて、メロディをつけて、と音を増やしていきます。始めは骨組みだけだったシンプルな曲に、どんどん厚みがついて形になっていくのは楽しく、DTMの大きな魅力の一つだと思います。
―普段はどんな活動をしていますか?
立ち上げたばかりのサークルということで、今は新歓活動に全力で取り組んでいる、という感じですね。今後は、月に2−3回の会合を開いて、お互いに作った楽曲を聞き合ったり、それについてアドバイスをしたり、ということがやりたいと思っています。
―作曲というと難しい印象もありますけど、未経験者はどんな風にフォローしてもらえるんでしょう?
全く未経験でも、とにかく曲を作ってしまえるのがDTMの良いところです。まずはフリーソフトを使い、手を動かして、短いものでもいいから曲を作ってみてもらいます。そうして、実際に作曲のプロセスを体験してもらう中で、色々とアドバイスをしていければいいと思います。ただやり方を教えてもらうより、その方がきっと楽しいと思いますよ!
―今後の活動の目標を教えて下さい。
近いところでは、CDを五月祭のコミック・アカデミーで配りたいと思っています。楽曲を発表出来る場所は外部にも沢山あるので、2−3ヶ月に一度はそうしたイベントに参加したいですね。
将来的には、東大にある様々な音楽サークルの作曲担当者たちが、集まってくるコミュニティーになれたらいいな、と思っています。バンドの作曲担当、あるいはクラシック系のサークルで作曲をしている人、さらにはゲーム制作サークルや、映画サークルの音楽担当など、オリジナル曲を作りたいという人はあちこちにいると思います。こうした他サークルとの兼サーも歓迎していますので、気軽に参加してみてください。
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新歓活動については、以下のチラシに情報がある。作曲に少しでも興味があるなら、一度参加してみてはどうだろう。
Twitter: @DTMGrandioso
(文責 沖田征吾)