6月8日(土)、駒場キャンパスのコミュニケーション・プラザ南館(生協食堂)にて、東大卒業生約120人と現役東大生約300人による「交流会」が開催される。「交流会」とは、社会の第一線で活躍する卒業生との交流を通じて、現役学生に将来を考えてもらうことを目的に東大ドリームネットが主催しているイベント。今回で28回目を迎える。卒業生はコンサルタント、ITインターネット、官公庁、メーカー、金融、教育、マスコミなど、さまざまな業種から集まる。文系卒業生はもちろん、理系学生に人気な就職先からもたくさんの卒業生が来る。
「今回ドリームネットとして強く意識したいのは、在学生自身が自らの価値観を内省するきっかけをつくることです」と、ドリームネット代表の村松尭さん(経・3年)は語る。
前回の交流会でメインのターゲットとしていたのは「自分が何から考えればいいのか分からない人」から「ゴールは見えているがそこにたどり着く道のりが見えない人」まで、幅広い悩みを抱える学生。今回はやや趣向を変えており、来てほしい学生像は「自分の将来についてある程度答えられるが、漠然としていて上っ面なことしか話せない学生」だという。
「例えば『なんか社会貢献したい気がするので官僚とか良いじゃないですか』『経済学部なんでお金欲しいしコンサルとか良くないですか』といった学生はいると思います」。しかし、なぜ社会貢献をしたいのか、なぜお金が欲しいのか、というように問い詰めると、言葉に詰まってしまう人もいる。「そんな人にこそ、一度交流会に来て、卒業生の方のエネルギーや奥深さを感じ取ってほしいです」
この方針は、村松さん自身が東大入学直後に参加したドリームネットの交流会での体験が基になっているという。「当時は先輩に誘われて仕方なく交流会に参加したのですが、良い意味で打ちのめされました。卒業生の熱い思いを聞くたびに、その時の自分との大きな差を感じたのです。『俺は何も考えてない!なんて甘々なんだ!』ってね」。東大に来たのも何となくで、入学後もろくに勉強もせずぼーっと生きていた。卒業生は、そんな自分とは視座の高さ、考えの深さ、エネルギーの高さ、何もかもが異なっていた。
「今回の交流会はかつての私のような人に、その“差”を体感できるものにしたいと思います」。イベントは2部構成。第1部のグループディスカッションでは、卒業生の方に今やっていることやこれからやろうとしていることといった「仕事」の側面だけではなく、そこに内在する思いや価値観、日々生きている中で大切にしていることを語ってもらう。さらに、卒業生と学生が「将来やりたいこと」について気軽に本音で語り合う。第2部では卒業生の学部別懇親会をはじめとした各種の案内やブース設置を行う予定だ。
懇親会は、グループディスカッションでは物足りないディープな会話をする場所で「利害関係のない先輩後輩のつながりができる」という交流会の長所を発揮すべく、より気軽に自分の興味がある分野の卒業生の話を聞きにいけるような工夫を凝らしたものとなっている。
「よくあるただのコンパでも、就活イベントでもありません。1年生は東大への入学そのもの、2年生は進学選択、3・4年生は就活や卒業研究。それぞれが身を置く環境に対して、そこにいる意味を問い直し、その先の自分の将来や自分が大切にしたいものについて本当に考え抜いているのか、化けの皮をかぶっているだけではないのか問い直すための貴重な機会です。いつか考えようとしていたことを、今、考えませんか」
【イベント日時・場所】
6月8日(土)13:00~18:30(12:30受付開始予定) 駒場キャンパス コミュニケーション・プラザ南館(生協食堂)
【Facebookイベントページ】
https://www.facebook.com/events/422130425017583/
【申し込みフォーム】
http://todai-dream-net.com/?fbclid=IwAR1_WSiMPrXE6hEJBmQYSoQCCj1CRw465qJb3S8YpACds838DMznCvW8fRs
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