東大は6月21日、新型コロナウイルス感染拡大防止のための学内の活動制限を1段階引き下げ「レベル準1(一部制限)」から「レベルA」とした。東京都に発出されていた緊急事態宣言が解除されたことを受けたもの。20日までの基準は「レベル4」を最高とする数字表記だったが、21日からは「レベルE」を最高とするアルファベット表記に変更となった。またレベル引き下げを受け、これまで制限されていた東大生以外の課外活動施設の利用が試行的に許可されることになった。総合文化研究科・教養学部の対応指針も新たな指針に合わせて再編され、21日からはレベルAに対応する「ステージ・イエロー」に変更されている。
21日からのレベルAは、これまでの活動制限指針の「レベル0.5(一部制限)」に相当する。東大は活動制限指針の表記変更の経緯を明らかにしておらず、東京大学新聞社が現在取材中。駒場Ⅰキャンパスに通うAさんは「これまでの0.5と準1の違いなども分かりにくかったが、アルファベットの表記は直感だけで判断するとどちらが深刻なのか勘違いしそう」と話す。
これまでのレベル0.5設定時は学外者が東大の課外活動施設を使用することが禁止されていたのに対し、今回は必要不可欠と判断されたものに限って試行的に解禁されることとなった。学外者のみでの使用はできないが、解禁は新型コロナウイルス流行以降初めて。
東大は新型コロナウイルス流行に伴い、昨年の4月3日に「新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京大学の活動制限指針」を発表。政府による緊急事態宣言の発出、解除や東京都における新型コロナウイルス流行状況などに合わせてレベルを変更させてきた。今年4月27日からは緊急事態宣言を受けて「レベル0.5」から新設の「レベル準1」に引き上げていた。
学生の声
活動制限指針の表記変更について
「(「レベルE」と「レベルS」の)どちらがより深刻かといわれるとなんとも言えないが、強いて言うなら個人的にはSの方がより深刻そうに見えた。直感だけで判断すると間違えてしまいそう」(駒場Ⅰキャンパスに通うAさん)
課外活動施設の学外者利用解禁を受け
「学外のメンバーが東大の施設を利用できなかったため、ほとんど学外のレンタルスペースで活動を行っていた。今まで東大生だけのサークルよりも不便を被ってきたため、今回の解禁によりサークルの活動も元通りになっていければいいなと思う。ただ、解禁したのなら活動制限指針の表にもその旨を明記してもらわないと分かりにくい」(インカレサークルに所属するBさん)