東大は3月10日、五神真総長と4月から総長に就任予定の藤井輝夫理事・副学長の連名で新型コロナウイルス感染症対策に関する七つの指針を発表した。式典に関する項目では2019年以来2年ぶりとなる対面での入学式を日本武道館で実施する方針が示された。
文書で示されたのは教育、研究、課外活動、式典、留学生支援、感染防止対策、ポストコロナ社会に向けた施設の改修等──の7項目について。多くの項目で、感染対策を徹底しつつ徐々に対面での活動を再開させていくとされた。
2年ぶりの対面実施となる入学式は感染状況を注視つつ、参加者を新入生に限定して開催。新年度の授業については、本年度と同様従来の学事暦を変更しない形で開始するとされ、留学などの国際交流プログラムも段階的に再開させる方針が発表された。
現在東大の活動制限指針の規定により原則禁止となっている課外活動については、感染防止対策を確認した上で段階的に再開するとした。同じく活動制限指針の規定によって敷かれている入構制限は原則維持しつつも、感染状況を踏まえて見直していくとしている。
東大のウェブサイトに掲載された文書の中で五神総長、藤井理事・副学長は「オンラインでの諸活動は継続しつつ、対面が重要と考えられる活動を段階的に拡大していきます」と表明。DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展を図るなどしながら「大学のニューノーマル」をつくっていきたいと述べた。
東大は例年、創立記念日にあたる4月12日に日本武道館で学部、大学院の入学式を実施。20年度は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に伴う改修工事の影響で両国国技館での開催を予定していたが、20年3月10日に国技館での実施取りやめを発表していた。授業については3月18日に五神総長が学事暦通りの開始を目指す方針を表明していた。
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