東大は3月18日、五神真総長のメッセージとして新学期に向けた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策を発表した。慶應義塾大学や早稲田大学などが新学期の授業開始延期を発表する中、4月からの授業は当初予定されていた学事暦通りに行うことを表明するとともに、授業のオンライン化を奨励する方針を示した。発表された対策は以下の通り。
1.卒業式・学位記授与式は簡素化して行う
2.4月からの新学期授業は学事暦通り行う
3.対面での講義は最小限とし、オンライン化を奨励し推進する
4.新学期の開始時に、教員および学生に対してのオンライン授業のガイダンスと試行を行う
5.本年の入学式典は行わず、式辞、祝辞などをオンライン配信する
6.構内への学外者の立ち入りを制限する
7.公衆衛生的な措置を継続する
五神総長は以上の対策を「東京大学に集うすべてのみなさんの健康を最優先させるために、本学の専門家とともに慎重に検討した上で決定したもの」と説明。授業様式の変更や入学式の中止を苦渋の判断としながら、キャンパスでの集団感染の防止を優先させたという。同時に教職員・学生に対し、一日も早い新型コロナウイルス感染拡大の収束に向けて、日頃の注意深い行動を要請。「東京大学のあらゆるリソースを最大限に生かし、再び、安心して研究し、学ぶ日常が戻るよう、対応に全力を尽くします」と決意を表明した。