東大は3月4日、2019年度学位記授与式(3月23日)と2019年度卒業式(同24日)について、規模を大幅に縮小の上実施すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し、大勢の出席者が集まることによる感染拡大を防ぐため。両式典は、本郷キャンパス大講堂(安田講堂)で開催される。
東大の発表によると、学位記授与式、卒業式に出席する学生は各学部、研究科の代表者のみ。加えて、御殿下記念館ジムナジウムで実施予定だった保護者向けの中継は中止となり、保護者には当日の来校を控えるよう呼びかけている。式典の模様はインターネット上で配信される予定で、詳細は東大のウェブサイトで公開するとしている。
卒業式に参加予定だった学生(文・4年)は「卒業式に参加できなくなったのは残念だが、昨今の情勢を考えると仕方ないと思う。コロナの流行と自粛ムードが早く収まってほしい。」とコメント。悲しさをにじませながらも、東大の措置に一定の理解を示した。
東大は新型コロナウイルスへの対策について「原則として国における対応に準じて対応中」と表明。2月21日には2020年度一般入試(前期日程)と外国学校卒業学生特別選考の合格者発表について、毎年恒例だった本郷キャンパスでの合格者番号の掲示を中止すると発表していた。3月4日までに横浜国立大学、早稲田大学、慶應義塾大学など、首都圏の大学の一部が学位記授与式や卒業式の中止を発表していた。