東大は7日、新型コロナウイルス感染の拡大を受けて学内の活動制限指針をレベル0.5(一部制限)からレベル1(制限―小)に引き上げることを発表した。引き上げる期間は11日から2月7日まで。学生の課外活動は原則禁止で、授業はオンライン形式で実施する。一方、一部の授業、定期試験などは感染対策を講じた上で対面実施する。
東大が昨年4月に発表した「新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京大学の活動制限指針」のレベル1は5段階中下から2番目に緩い制限。7月13日以降は最も緩いレベル0.5に引き下げられており、半年ぶりの引き上げとなった。指針ではレベル1の場合授業はオンラインのみ、課外活動は全面禁止となっていたが、今回の引き上げでは一部の授業、試験を対面で実施し、課外活動は原則禁止とされている。教養学部では昨年12月に前期教養課程の定期試験を原則として対面で実施する方針を発表していた。
東大が大久保達也理事・副学長(教育、学生支援、施設担当)、福田裕穂理事・副学長(総務、入試・高大接続、評価担当)の名義で学生向けに発表した文書では、キャンパスの中は比較的安全であるとした上で、学内で行う必要がある卒業研究などの実施を認めている。同時に、緊急事態宣言発出中に同居家族以外との会食などを避けることや食事中に会話をしないことなどを求め「いま、みなさんの行動変容が是非とも必要です」とした。教職員向けの文書では、学生同様の対策を講じる他、学内での対面会議を必要最小限に抑えることや事務部の在宅勤務、時差出退勤などを要請・奨励している。
16、17日には東大でも大学入試共通テストが実施される。東京大学新聞社の取材に対し東大の担当者は、文部科学省や大学入試センターが提示している指針などに基づいた感染拡大防止策を講じていると回答した。東大独自の取り組みなどについては言及がなかったが、今後新たな指針などが提示された場合には対応を協議する予定だという。