東京大学消費生活協同組合(東大生協)は19日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて4月下旬に実施した、学生の生活実態に関するアンケートの結果速報を発表した。回答した東大の学部生の約半数が経済的な不安を感じていること、学部2〜4年生の約7割が所属するサークルなどで十分に新入部員を獲得できていないことなどが明らかになった(図1)。
このアンケートは全国の大学生協が合同でインターネット上で実施したもの。授業の受講環境などに関する選択式の質問や、自由回答欄が設けられ、4月30日までに全国で37244件の回答が集まった。
速報では4月29日までに集まった東大生の回答(学部生869件、大学院生225件)を分析。回答した学部生の47%が経済的に「非常に不安である」もしくは「不安である」とした(他の選択肢は「どちらともいえない」「不安ではない」「全く不安ではない」)。
アルバイト収入の見通しを聞く質問では、アルバイトをしている学部1年生の38・4%、学部2〜4年生の67・8%が「大きく減少」もしくは「減少」と回答。「増加」もしくは「大きく増加」と答えた学生は学部1年生と学部2〜4年生でそれぞれ1・8%、5・5%だった(他の選択肢は「どちらともいえない」「わからない」)。
既にサークルなどに加入した学部1年生が22.2%だったことも判明(図2)。学部1年生の80.5%がサークルなどの情報収集にSNSを用いる一方「サークルの説明会の情報が主にTwitterでしか流れていないのに、もうすでに入部を締め切る団体があり、Twitterをやっていない人のためにもそれはやめてほしい」という意見があった。上級生からは「部活動・対面新歓活動がいつ解禁されるのか、新入部員が例年と比べてどれだけ減ってしまうのか、考えるだけで憂鬱」などという声も挙がっている。
【追記】2020年6月24日23時26分、結果速報を伝える東大生協のページへのリンクを挿入しました。
この記事は2020年5月26日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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