辻省次教授(医学部附属病院)らは17日、認知症などの患者やその家族、医師や薬剤師がインターネット上で情報を交換、共有する意思疎通ツール「わすれなびと」の予備的臨床研究の開始を発表した。高齢化で今後更なる増加が見込まれる認知症患者らに、個々の症状に応じた最適な治療や補助をすることを目指す。
認知症には患者の社会的背景や家族との関係など複数の要素が関係するため、個別的な対応が必要だ。一方、患者や家族は病状の客観的理解を求めている。わすれなびとを使うことで、患者側はタブレット型端末で診療時間外の医療従事者への相談、病院での検査結果の閲覧ができる。医療従事者が症状などに関した質問をすることで患者の日々の様子や服薬状況を把握することも可能になる。エーザイ、ココカラファインと共に今後1年半の予備的臨床研究を行い、有効性を検証する。
この記事は、2016年6月28日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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