東大が4月16日に立ち上げた、学生がオンライン授業の進行を支援する「クラスサポーター制度」について、東大は1日時点で教員の需要に対して学生の志願者数が多いことを明らかにした。
クラスサポーター制度は、東大内のオンライン授業検討会という組織で承認された制度。各部局で配置されるティーチングアシスタント(TA)の募集は通常3月末時点で終わっており、オンライン化を急きょ実現しなければならない状況に対して、全ての授業に支援が必要と考えられたため設置された。
サポーターとなる学生は1授業当たり1人割り振られる。主な仕事は、授業時間外に教員と授業の事前練習をしたり、授業中に声が聞こえないなどの基本的なトラブルに反応して介入したりすること。ITに習熟している必要はなく、1授業当たり1万3千円の謝金が8月以降に本部予算から支払われるという。20日には、サポーターや志願者などを対象に、制度の概要などを説明する研修会がオンラインで実施される。
同制度は、教員自ら学生を見つけるか、マッチングを希望するかの2通りで実施される。マッチング希望では、志願している学生から授業の曜限など、教員の条件を満たした学生をマッチングして割り当てる。東大大学総合教育研究センターの栗田佳代子副センター長によると、1日現在、教員の要請のもとに働く学生は約250人、マッチングがなされた学生は7人いるという。学生の志願者は約100人、教員からのマッチング申請は13件と、志願者数が需要を上回る状況となっているが、栗田副センター長は「この状況を知ればより多くの教員から希望があるのではないか」としている。
この記事は2020年5月19日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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