東大は3月31日、東大初のCIO(Chief Investment Officer)に福島毅(たけし)・元ブラックロック・ジャパンCIOが4月1日付で就任することを発表した。資金運用のプロフェッショナル人材の採用で、リスクガバナンス体制の構築を目指す。
東京大学基金では、寄付金を原資として運用している。基金運用額は3月時点で110億円で、今年1月には、債券や株式に替わる不動産や未公開株などの「オルタナティブ資産」の割合を2割から6割に増やす方針を決定。期待リターンも従来の3.5%から5%に引き上げた。藤井輝夫総長が示した基本方針「UTokyo Compass」では経営力の確立が主軸となっており、昨年4月には「財務経営本部」を設置。中長期財務経営見通しの策定や、財務領域でのリスクマネジメント・プロセスの構築と実施を行うとしていた。
福島氏は上智大卒。米コロンビア大学院でMBA取得後、GIキャピタル・マネジメント、ブラックロック・ジャパンなどの証券・資産運用会社で投資・運用の責任者を務めてきた。