受験

2021年1月3日

【転ばぬ先の杖】東大生が体験した入試のハプニングとは?

 

 

 どれほど入念に準備しても、いつもと違う環境で挑む入試本番にはハプニングがつきもの。東大生たちはそんなハプニングを乗り越え、どのように合格を手にしたのか。東大生にアンケートを行い、受験直前や当日のハプニングに関するエピソードや受験生へのアドバイスを募った。

(構成・池見嘉納)

 

入試前日まで

 

センター試験本番2日前に母がインフルエンザを発症し、近くのビジネスホテルに自主隔離していた。一人暮らしを謳歌(おうか)できて、意外といいリラックスになった。共通テストではまだ失敗が許されるので、リラックスして受験しよう。(文Ⅰ・首都圏・現役)

 

東大2次試験の前日、東京に移動した時に渋谷駅で迷子になった。結果として疲れ果ててしまいほとんど勉強できなかった。ホテルでは、もう前日に勉強しても何も変わらないと考え、会場への行き方だけしっかり練習し早く寝て疲れを取ることにした。思わぬタイムロスがあるかもしれないので、早めに東京に入るべき。また、受験勉強は東京入りする前に一通り完結しておくのが良い。(文Ⅱ・地方・現役)

 

私大入試前日の夜、就寝中に緊急地震速報が発令され、その後よく眠れなかった。次の日は寝不足のまま会場に向かった。調子が悪い時や、問題が解けない時は「みんな同じ」という気持ちで受験に臨もう。(理Ⅱ・地方・浪人)

 

東大2次試験のため上京する際、腕時計が電池切れとなった。東京に着いてから渋谷の家電量販店で修理をしてもらった。できる限りどんなものにも予備を用意しておこう。(文Ⅰ・地方・現役)

 

入試当日(試験前)

 

東大2次試験初日、電車が電線火災によって運休した。別路線の駅まで車で送ってもらったが、渋滞や入場規制のせいで会場到着が説明開始2分前となった。会場には開門と同時に着くよう、余裕を持って行動するべき。(理Ⅰ・首都圏・浪人)

 

東大2次試験初日、入試会場に向かう時に、北側の門が試験教室との最短経路だったが、当日はその門が使用できず、キャンパスを回って正門から入った。そのせいで、到着が試験開始直前になった。キャンパス入構口への道のりはしっかり調べよう(文Ⅱ・首都圏・現役)

 

センター試験1日目、会場に行く途中に、鳥のフンがコートの右肩に落下した。こんな時は「自分にはウンがついている」と強い気持ちで試験に臨もう。(文Ⅲ・地方・現役)

 

入試当日(試験中)

 

センター試験数学ⅠAの試験で時間配分に失敗。焦って問題がうまく解けず、結果55点だった。東大2次試験では、焦った時や、問題が難化、易化した時のプランを立てたのでうまくいった。(理Ⅱ・地方・浪人)

 

東大2次試験で、英語の試験中にマークミスをした。解答用紙が回収される時に気付いた。東大の英語は時間制限が厳しいが、見直しをしっかりしよう。(文Ⅰ・首都圏・現役)

 

東大2次試験、センター試験、私大入試の全てで、試験中に鼻血が出た。ティッシュは忘れずに!(文Ⅰ・地方・現役)

 

東大入試の外国語でフランス語を受験したが、受験者が自分1人しかおらず、試験監督とマンツーマンになって気まずかった。(文Ⅰ・その他(外国等)・現役)

 

入試当日(休憩時間)

 

センター試験当日の昼食時に廊下の椅子に座ったら、お尻に縫い針が刺さっていた。縫い針は事務の方に渡した。椅子や机などは、事前に一通り確認しておこう。(理Ⅰ・地方・現役)

 

現役の時の東大2次試験1日目、昼食に箸を忘れた。コンビニにもらいに行こうとしたら、途中で受験票を落としてしまった。昼食などで外出する時は受験票を持つことが必要となる場合があるので、落とし物には気をつけて。(理Ⅱ・地方・浪人)

 

 

 クスッと笑えるものもあれば、合否に関わる重大なものもあった。これを読んで少し不安になった人もいるかもしれない。しかしこのアンケートの回答者は全員、ハプニングを乗り越え、東大に合格している。皆さんも十分準備をし、トラブルがあれば試験監督やスタッフなど周囲の大人に相談しよう。そして、「逆境あってこその主人公だ!」と言わんばかりの強い心でハプニングに打ち勝ち、合格をつかんでほしい。


【記事修正】2021年2月12日19時4分 誤字を修正しました。

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