3月10日(日)の合格発表後、11日(月)から15日(金)の間に合格者は入学手続きを行います。その際に書類へ記入する外国語によって所属するクラスが決まります。学生生活を大きく左右する要因になる外国語選択に役立つ情報をお伝えします。今回は、実際に履修した現役東大生によるスペイン語の紹介です。
「スペイン語は比較的簡単」と言われることは多いですが、実際、日本人にとって取り組みやすい言語だと思います。使う文字はアルファベットにñ(エニェ)を加えただけですし、発音の仕方やアクセントの位置は規則的で、文字通りに読めば発音を間違えることはありません。同じヨーロッパの言語だけあって英語と似ている単語も多く、字面から連想して意味が分かるということもよくあります。
最も苦労するのは動詞の活用でしょう。現在形だけでも、主語の人称や単数か複数かによって変化する6通りの形を覚えなければいけません。それを現在形だけでなく点過去、線過去、未来、過去未来……と様々な時制に活用させる必要があり、どの形がどの時制だったか混乱することもしばしば。ネイティブの人はかなり早口で話すので、これらの活用を聞き分けながら意味を追うのは至難の業です。しかし、活用さえ覚えてしまえば文法はそれほど難しくありません。例えば疑問文を作るには元の文を「¿…?」で挟むだけと、非常に簡単です。
スペインの陽気なイメージに引かれる人が多いのか、明るい雰囲気のクラスが多いです。そのためよく「スペイン語選択は『チャラい』」といわれますが、もちろん熱心に勉強する人もいますし、スペイン語選択の人がとりわけ不真面目というわけでもないでしょう。とはいえ、私のクラスでも演習の授業(文系は必修)でネーティブの先生の冗談で大笑いして楽しむなど、クラスでよく盛り上がるのも事実です。楽しい雰囲気でヨーロッパの言語を学びたい人にスペイン語はおすすめです。
(文Ⅱ・1年=当時)
※この記事は、2017年公開の東大新聞オンライン記事からの転載です。
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