受験生の皆さん、センター試験本当にお疲れさまでした。2次試験まであと1カ月、ここからがいよいよ正念場ですね。このコーナーでは、皆さんが2次試験を突破し、晴れて合格をつかみとることができるよう教科ごとに2次試験との向き合い方のアドバイスをしてい行きます。今回は、文系数学に関するアドバイスです。
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文系数学は制限時間が100分、大問4題構成だ。得意な人と苦手な人で実力差が出やすい科目である。そこで今回は、数学が苦手な記者の体験を交えつつ、記者が大切だと思う三つの力を中心に文系数学への向き合い方をお伝えしたい。
まず一つ目は、基礎力。近年の東大文系数学は高校数学の基本的な内容から出題されることが多く、4題中1題は最後まで解き切れるような易しいものである可能性が高い。また、文系数学には関数問題や確率といった頻出分野が存在する。そのため、頻出分野を中心に標準的な難易度の問題を繰り返し解くことで、それらの基本的な考え方を身に付けることが大切だ。確率や整数問題、図形問題が特に不得手だった記者は、過去問を解く傍ら、直前期も使い慣れた問題集を使ってそれらの分野を重点的に確認した。
二つ目は処理力。問題文から何が分かるか、何が求められているか、何が分かれば求めるべき解答にたどり着けるのかを分析する情報処理力と、時間を意識し、解く順序を決め、大問ごとの時間配分を調整しながら効率よく解き進める解答処理力が重要である。考える時間が長く時間が不足しがちだった記者は、直前期には90分で過去問に取り組んでいた。本番さながらの緊張感の中で、どの大問はどこまでの記述にとどめ、どの大問は時間をかけてチャレンジしてみるかを考えながら解くトレーニングは効果があると思う。
三つ目は論述力。答えが合っていても方針を正確に説明できなければ得点に結び付かない。逆に、答えにまで至らなくてもプロセスを明瞭に書ければ部分点を稼ぐことができる。日頃から、難問に当たっても初手だけでもよいから何かを書き、満点を狙える問題では記述の抜け・漏れのないよう丁寧に書き切る練習を積もう。解いた問題を学校や予備校の先生に添削してもらい、それを踏まえ記述力を洗練させるのがとても有効だ。
以上、文系数学のポイントを挙げてきたが、あくまで記者個人の見解だ。ぜひ理系数学のアドバイスも併せて読んでいただきたい。ここには述べられていない勉強のヒントがきっとあるはずだ。(文Ⅰ・1年)
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