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2021年08月12日

國枝健、不屈のラガーマンの2年間 【前編】第一の壁

 ボールの前に立つ。2歩下がり、1歩左に進む。はるか前方に立つ2本のポールの間を見据える。そしてボールを見つめ、深呼吸。準備完了だ。ここは「自分一人のフィールド」。他の選手が動きを止めて視線を注ぐ中、ついに國枝の右足からボールが蹴りだされた。高さ十分、飛距離十分。会心のキックに、思わず小さなガッツポーズが出た。波乱の日々を越えてきた國枝健(文・3年)。「ラグビーは精神のスポーツ」という恩師の言葉を
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