宇宙センターやロケット打上げ場がある鹿児島県で育ち、自分でも宇宙開発をしたいと東大に入学。しかし宇宙分野の知見を広げていくにつれ、自分が宇宙業界でどのようなキャリアを歩むのか想像することができず、この業界に身を投じることに消極的になっていった。
そんな中、受講した主題科目「ディープテック起業家への招待」が転換点に。「宇宙開発に携わりながら、より直接的に人の役に立ちたいことに気付かされた」。そんな背景から、進学選択では宇宙技術を社会実装につなげる研究室がある工学部システム創成学科を選択した。
しかし、多くの宇宙系ベンチャー企業の脱炭素関連事業を知り、考え方が大きく変化。科学技術を使って脱炭素に挑むクライメートテックの分野で起業を決意。宇宙開発からは一歩離れるものの、宇宙分野の知見をどう脱炭素に活用できるか考えていると話す。今は「ディープテック起業家への招待」の修了生コミュニティー「DICE」にて修行を積み、目標へ突き進んでいる。【仁】