紆余曲折の人生 理想の生き方は自分で作る
昔も今も勉強が好きだが、高校生の時精神状態を崩し、大学受験に満足な状態で臨めず心残りを抱えていた。大人になり趣味として小説を書くようになると、教養の不足を実感した。自身の精神が安定している今が機会と再受験を決意。3度の東大受験を経て合格した。
「うわさには聞いていたけど…思っていたより忙しいです」。勉強に集中するため入学後に仕事を辞め今は文理問わず幅広く学んでいる。履修の自由度が高いことは、文Ⅲを選んだ理由の一つであった。昼休みの英会話プログラムなどさまざまな制度も積極的に利用している。
昔は挑戦や目立つことは極力避け、毎日を漠然と生きていたと話す。「このままじゃ嫌だなという気持ちはずっとありました」。再受験は、そんな気持ちを行動に移し、より理想的な人生を歩み始めるための大きな一歩であった。再受験し東大に入れたことは「自分の自信に繋がり、生き方の軸を作りました」。理想を追い続けるその真摯(しんし)な生き方は多くの人の励みになっているだろう。【仁】