高校生の時に紛争鉱物と性暴力に関する動画を見たことを機に難民に興味を持った。大学に入ると日本にいる難民が可視化されていないことに気づき、難民の人と一緒に国内の難民問題に取り組むようになった。現在は全国のユースが難民とともに生きる社会の実現を目指す組織Youth UNHCRの代表などとして活躍している。
大学での学びや議論は、自らの意見形成と判断軸の確立に役立っていると話す。吸収した知識に基づいて判断し、自分の中での結論を出す力は自分の生き方の指針を作る。そのような自己の指針をそれぞれの人が持ち、活動や研究など多様な分野で突き進む「社会の中の役割分担」ができたら「すごく良い社会になると思います」。
学業と活動の両立に苦労したことはない。人のために行動することは自分の日常に組み込まれている。「たまにお風呂に入るのが面倒くさくなっても結局入るじゃないですか。活動もその感覚」と笑う。その優しい笑顔からは、人を包み込み寄り添う生き方が感じられた。【仁】