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2023年5月26日

【キャンパスのひと】鉄道車掌→大学院生 マスメディアとしての車内放送を問う

記事執筆をする教育部の授業で、座談会を主催した(写真は福井さん提供)

 

 車内放送は伝わっているか。鉄道会社で駅員・車掌として4年働く中で福井さんはそんな疑問を抱いた。効果的な放送の内容・方法を明らかにすべく、休職し東大大学院情報学環教育部(情報・メディアに関する学部レベルの授業を行う教育組織)で学ぶ。

 

 教育部をきっかけに、4月から東大大学院学際情報学府にも通う。「授業で電車内のパニックの話になり、勇気を出して先生に質問したら、授業後先生が私の関心の話を聞いてくれて。大学院進学を勧められ、受験勉強が突然始まりました(笑)」。意見を気後れせず発信できる積極性は、何よりの強みの一つだ。

 

 教育部の授業はほとんど受講。特に印象的なのはドキュメンタリー制作の授業だという。車掌が短い睡眠時間で電車を運行している現実を問題視した作品を作った。

 

 「休職期間終了後どうするかは人生最大の悩み」と話す声色も明るい。彼女が描く鉄道の未来から目が離せない。【葉】

 

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