※今回のキャンパスのひとは、以前紹介した松香怜央さんからの紹介です。
元々理系であったが、2年次に受講した岩本通弥教授(当時)の授業をきっかけに民俗学の道へ。
「民俗学というのは、過去を見つめ直すことで現在について考えることだと思うんです」。必ずしも文書には記録されないような普通の人々の生活を見つめ、過去から現在までの軌跡を追う。
在野に開けた学問ではあるが、大学で専攻する学生は多くない。そんな中、塚原伸治准教授の協力のもとで勉強会を立ち上げ、月に1回、民俗学の文献読解とディスカッションをしている。気付けば、理系の人から他大の人まで、実にさまざまなバックグラウンドの人々が集まっていた。民俗学の前提知識は必ずしも必要ない。誰でも議論に参加できるところが魅力だ。
「私は本当に人に恵まれました」。徳永さんは謙虚にほほ笑む。民俗学との出会いや学びも全て周りの人の優しさに支えられたものだという。その温かくも理知的な瞳はこれからどんな景色を移していくのだろう。【舞】
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