生活の中心は、東京大学箏曲研究会での活動。部長として「筝を弾きに来るのがつらくならないように」部員を支える。やりがいを感じるのは、初心者の後輩が上達したときや、自身のソロが成功したとき。部員を巻き込んだ表現豊かで難しい現代箏曲の合奏が目標だ。
昨年の五月祭では、他の大学に先駆けてリアルタイムでオンライン演奏会を配信。直前まで通信がうまくいかず焦ったが、配信は成功し、とても嬉しかった。
以前は外交官に憧れていたが、ベンチャー企業でのインターンを経て、仕事での成功を最優先する生き方に違和感を覚えた。今は「定時で帰れる仕事につき、空いた時間を趣味の筝や学問に使いたい」と考えている。
オンライン化で自由な時間が増え楽になった。時間に余裕のある今のうちに、語学を学び、広辞苑など分厚い本を読破したい。明るい口調から、どのような状況下でも柔軟に活動するたくましさが感じられた。【由】