飛び越えろラッパー
浪人を経てついに文Ⅰに入学した年、日本を飛び出した。向かった先はガーナ。FLYプログラムでの1年間の休学だった。「入学後の進路が定まらなくて、一回東大を離れようと思って」。歴史教育への関心から現地の高校と大学に滞在し、新興国での世界史の扱われ方を生で学んだ。
帰国後も歴史教育への興味は続き、小中高が臨時休校となった3月には東大生がオンライン授業をする「スマホ学園」に参加。気楽に学んでほしいと世界史の解説を趣味のラップに載せ届けた。
(臼井さんが投稿したラップで学ぶ世界史動画)
ラップからは、反体制や奔放さを表す文化として生き方への影響を受けているという。昨年の駒場祭での東大女装子コンテストのステージでも「アフリカで感じた人間の優しさ、どこの誰がどんな服を着たっていいんだ」とラップで叫び優勝。リリックの通り「境界」を飛び越え、人をつなぐ存在になりますように。
この記事は2020年8月4日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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キャンパスのひと:臼井幹博(法念)さん(文Ⅰ・2年)
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