分子細胞生物学研究所は1日、渡邊嘉典教授(分生研=当時)らによる論文不正を受け、定量生命科学研究所へ改組した。従来の研究不正対策室に代わり、論文上のデータと実験の元データの照合などより強固な監視体制を敷く「研究倫理推進室」や、著名な研究者による研究不正防止の監視機関「Advisory Council」を新設。研究室の閉鎖性を排するために、基盤技術を集約した中央実験室も設置される。
今回の改組では13の研究分野と二つの研究センターが廃止され①主に可視化技術を担う生命動態情報研究領域②細胞・分子単位の定量的解析手法を開発する高度細胞多様性研究領域③たんぱく質結晶の構造の解析技術開発などを担う先端定量生命科学研究領域④医学などに①~③の成果を生かす応用定量生命科学研究領域――の4領域に再編。実験データを定量化して研究に生かす。
2度の論文不正発覚を受け、東大は昨年12月に分生研の組織体制を見直す方向性を提示していた。
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この記事は、2018年4月10日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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