受験

2024年10月17日

【現役東大生による勉強法アドバイス】古典編 日頃の着実な学習が入試に直結

 

 10月に入り、年明けから受験が始まる受験生もいよいよ受験に対する実感がわいてきたころかもしれない。本企画では東大生が東大の二次試験に向け勉強のコツや時期別の勉強法、本番の時間配分などを解説する。今回は古典編だ。

 

 古文・漢文は大問が一つずつ出題され、1〜2行程度の記述式の問題です。傍線部の現代語訳から、場面の状況説明、心情把握まで問われます。マニアックな古典知識がなくとも、基本知識を確実にして試験に臨めば古典は東大入試における大きな得点源となります。

 

 高2、遅くとも高3の夏までには古典文法や句形、単語は完璧にしておきましょう。古典の問題には単語や読み方、文法知識さえあれば解ける問題があります。学校で行われる単語テストなどを指標にして満点を取るつもりで暗記すると、自然と古典の基盤は築かれます。

 

 問題演習に入る前に、古文は過去に読んだ文章を品詞分解して精読したり、漢文は白文から返り点を打てるように復習したりして、学校の授業内で扱った文法知識から覚えましょう。文章を読む中で関連する古典常識や作品の時代背景も押さえておくと本文理解に役立ち、答案作成のヒントとなることもあります。

 

 高3の夏休みから過去問演習に取り組みましょう。本番は本文中のすべての品詞や単語の意味が分かるとは限りません。初見問題に早くから慣れて、語義の推測や文脈の読み解き方を習得しましょう。答案は教員に添削してもらうことをおすすめします。解き直す際には答案の改善点を言語化して分析してみましょう。忘れていた知識や知らなかったことは参考書に書き込んだり、印を付けたりして情報を一元化しておくと、復習に役立ちます。10〜15 年分は演習できると安心です。

 

 本番は古文・漢文合わせて50分以内で解き切るのが理想です。短い制限時間の中で簡潔明瞭な答案で部分点を稼ぎ、特に現代語訳の問題では確実に得点を重ねられると良いでしょう。決して難解な知識を求められているわけではないので、いかに落ち着いて設問の要求を理解できるかが鍵となります。(文Ⅲ・1年)

 

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