10月に入り、年明けから受験が始まる受験生もいよいよ受験に対する実感がわいてきたころかもしれない。本企画では東大生が東大の二次試験に向け勉強のコツや時期別の勉強法、本番の時間配分などを解説する。今回は英語編だ。
120分で5個の大問を解きますが、時間との戦いになります。要約、語句整序、英作文、リスニング、文法問題、和訳、英文読解と問われるところは広く、日本語でできる思考を英語でできるようになることが求められます。
基礎的な文法や単語の知識なくしては手も足も出ないので早いうちにしっかりと基礎を固めるのが良いです。学校のペースでよいので着実に取り組みましょう。単語帳は何冊もやるより1冊を固める方が大事です。記者の経験として単語帳は、1冊を最初から最後まで通して覚えるよりも、100語程度を集中的にくり返して覚えながら進める方が効果的です。
高3に入ってからは学校や塾で信頼できる人に頼りつつ、一定の頻度で過去問に取り組みましょう。過去問は時間を意識し過ぎず丁寧に読み解くことを重視しましょう。教員が解説している時のように、文の構造を意識して読みたいところです。英作文は教員の添削が効果的です。自分の語彙(ごい)の範囲で、余計な減点をされないことを意識しながら書き、後で赤を入れられた場所を復習すればよいです。毎日英語に触れること自体が大切で、単語帳はもちろん、リスニングは感覚を保つべくYouTubeでもよいので毎日英語を聞きましょう。
本番は問題文を行き来して読む時間はありません。冬からは1周読んでおおよその内容を捉えられるように努めましょう。リスニングは放送される全てを理解しようとするより、設問に対応した部分を集中して聞く方が良いです。先に問題文を読んで選択肢から話題やキーワードがつかめているとより聞きやすくなります。下読みには5分程度要すると思われるので模擬試験で練習しましょう。自分に合った120分の配分を模試のうちに確立しておくと本番は解きやすいです。(文Ⅰ・1年)
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