硬式野球部(東京六大学野球)は10月21、22日、立教大学とリーグ戦を戦い、1回戦は9ー2、2回戦は2ー4で連敗した。1回戦は、法大戦で完投勝利を挙げた右のエース・松岡由機(経・4年)が先発するも、中盤に外野手の交錯が絡み4失点。一時2点差に詰め寄るも、再び点差を広げられた。2回戦は、左のエース・鈴木健(育・4年)が先発するも、初回に3失点。鈴木は、二回以降立ち直り、打線の奮起で追い上げたが、六回に追加点を許した。この連敗で東大は52季連続のリーグ最下位が確定。最下位脱出の目標は遂に果たせなかった。(取材・川北祐梨子、横山秀太)
1回戦 投手陣、二度の大波に抗えず9失点
立大|000314010|9
東大|000020000|2
絶対に落としたくない初戦の先発は、松岡。初回から立大打線に安打を許し走者を背負うも、後続を討ち取り得点は与えない。三回には、左中間を破るかと思われた打球を中堅手・別府洸太朗(育・4年)がダイビングキャッチ。球場を沸かす味方の好守にも助けられ、無失点で序盤を終えた。
松岡の気迫の投球にほころびが見えたのは四回表。立大・鬼頭勇気の適時打で1点を失った後、立大先発・池田陽佑に対してその背中を強打する死球を献上し、2死一二塁のピンチを背負う。ここで迎えた立大1番・平野太陽の打球は力なく左中間へ。チェンジかと思われたが、中堅手・別府と左翼手・中山太陽(文II・2年)が交錯し落球。完全に流れを失いさらに2点を失った。
一方の東大打線は、最速147キロの立大先発・池田を前にここまで打線がつながらず無得点。それでも五回裏には先頭・山口真之介(薬・3年)の二塁打と、松岡の代打・矢追駿介(農・4年)の中前打で1死一三塁に。ここで打順には六大学でも指折りの強打者・酒井捷(文II・2年)。大事な場面でライトに突き刺す二塁打を放ちついに1点を返すと、続く一ゴロの間にも走者が帰り2点差に詰め寄った。
流れを取り戻したかに見えた六回表、再び大波が東大を襲う。松岡に代わりマウンドに登ったのは昨秋からリーグ戦経験を積む平田康二郎(育・3年)。二ゴロ、投直でテンポ良く2死を取り、迎えた2死二塁の場面。高く弾んだ内野ゴロを三塁手・内田開智(養・3年)が悪送球する間に1人が帰り、5ー2。これを皮切りに平田の投球が崩れる。続く打者4人に四球と安打で連続出塁を許し、この回4失点。スリーアウトを待たずに三田村優希(工・4年)に継投した。
この後東大は三塁を踏む場面もあったが、得点には手が届かず。立大に本塁打でダメ押しの追加点も許し、9ー2。1敗を喫し、最下位脱出に向け後がなくなった。
2回戦 僅差に迫るも競り勝てず
東大|000200000|2
立大|30000100X|4
左のエース・鈴木健を先発マウンドに送った東大だったが、ピンチはいきなり訪れる。一回裏、先頭の平野に初球をレフトへ運ばれ、四球で2死二三塁。そこから連打で初回から3点を追う厳しい展開となった。
しかし、立大打線にこれ以上の攻撃を許さないのが鈴木の底力。二回から五回までは130キロ中盤の直球を軸に、相手打者のバットの芯を外す変化球を織り交ぜ、無失点ピッチングを続けていく。
鈴木の好投は、試合の流れを引き寄せる。四回表、別府と和田泰晟(農・4年)の安打で、2死一二塁のチャンス。そこから、内田がセンター前へ適時打を放って1点を返すと、続く矢追も変化球をしぶとく右中間に運んで2点目。1点差に詰めよった。
だが、大事なのはここから。そうした中、後半戦のチャンスをものにしたのは立大だった。六回裏、立大は安打と犠打で1死二塁とする。その後、2死となったものの、齋藤大智がこの日2打点目となる適時打を放ち、点差を2点に広げた。
反撃したい東大は、たびたびチャンスを作り出すも、あと一本が出ない。七回表には、2死から別府が二塁打を放ち、大井温登(育・4年)がレフト前ヒットで続くも、相手の好返球によりホームタッチアウト。九回表には、今年一年苦しみぬいた主将の梅林浩大(育・4年)が万雷の拍手の中で今季初打席に立ったが、快音は響かず無念の敗戦。チームを引っ張った4年生は、この試合をもって引退することとなった。
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