硬式野球部(東京六大学野球)は9月30日、10月1日に慶應義塾大学とリーグ戦を戦い、1回戦は11―1で大敗、2回戦は4―10で敗北した。1回戦は投手陣の不調に失策が重なり大量失点。打線も慶大のエース・外丸東眞を打ち崩すことができなかった。2回戦、東大は初回に先制し、各回で慶大に点を取られながらも四回には3点を追加する展開を見せた。しかし積み重なった失点を取り返すことはできず、四回には2点本塁打も浴び、敗北を喫した。(取材・平嶋紘貴、川北祐梨子、小倉陽葵、清水央太郎、横山秀太、松本雄大)
1回戦 エース相手に苦戦 投手陣不調で大敗
慶大|005001005|11
東大|000000100|1
東大の先発は右のエース・松岡由機(経・4年)。好調な立ち上がりで一、二回は三者凡退に抑えたが、三回には先頭打者に出塁を許し、犠飛で先制されてしまう。結局この回は遊撃手の失策や3つの四球が重なる乱調で5失点。序盤から苦しい展開となった。
四回のマウンドに登ったのは平田康二郎(育・3年)。五回まで無失点に抑えるも、六回には内野手の失策が重なり慶大に追加点を奪われてしまう。
一方の打線は、一回に先頭打者の酒井捷(文II・2年)が右前打を放つも、二回から六回まで連続で三者凡退。慶大のエース・外丸東眞を相手に苦戦を強いられる。
6点を追う七回、試合を動かしたのは代打の中山太陽(文II・2年)。中前打で出塁すると、続く別府洸太朗(育・4年)と大井温登(育・4年)も安打を放ち、無死満塁のチャンスに。続く和田泰晟(農・4年)は二併殺打に倒れるも、ここでようやく1点を返した。なおも2死三塁と得点機は続いたが、続く打者が右飛に倒れてこの回は終了。なかなか打線が繋がらない。
七、八回を無失点に抑えた青木麟太郎(法・4年)に代わり、九回のマウンドに登ったのは鈴木太陽(経・3年)。しかし先頭打者から6打席連続で安打を浴び、4点を失って降板。後を任された三田村優希(工・4年)も押し出し四球で1点を失い、これで東大は今試合11失点目。打線も追加点を挙げられないまま九回を終え、大敗を喫した。
2回戦 連日の2桁失点 打線健闘も投手陣が粘り切れず
東大|100300000|4
慶大|31123000X|10
先攻の東大は初回、先頭・酒井捷が四球を選んで出塁すると、チャンスを広げ5番・和田の右前適時打で先制に成功。幸先の良いスタートを切る。
打線同様に順調な滑り出しを見せたい東大の先発・鈴木健(育・4年)だったが、2番・廣瀬隆太に左前打を浴びてしまう。さらに4番以降の好調な打線に3点を返され、あっさり逆転を許した。
二、三回は慶大先発・谷村然を前に三者凡退し得点を奪えず。守備では二回裏に追加点を許した鈴木が降板。松岡にマウンドを託した。
しかし続く四回、6番・内田開智(養・3年)、7番・山口真之介(薬・3年)が二者連続で四球を選ぶと、代打・矢追駿介(農・4年)が左中適時二塁打を放つ。2点を奪うと、続く9番・松岡も適時打を放ちさらに1点を追加。一挙3点を加える追い上げを見せ、慶大に1点差まで迫った。
しかし東大はここで試合の主導権を奪いきれなかった。その裏、松岡は四球での出塁を許すと、4番・栗林泰三に本塁打を浴びせられる。2点の追加を許し、またも差を広げられてしまった。
五回にも3点を奪われたものの、五回途中から登板した平田は好投を見せた。六回以降、平田はメリハリのあるピッチングで、毎回のように走者を背負うものの得点は与えない粘投を披露した。
一方の打線は五回以降は慶大の2番手竹内の前に沈黙。九回まで三者凡退に終わってしまい、6点差のまま敗れる結果となった。