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2022年11月21日

【六大学野球】立教戦 2戦続けて粘り見せるも惜敗

 東大硬式野球部(東京六大学野球)は10月8、9日、立教大学とリーグ戦を戦い、1回戦は4ー2で、2回戦は2ー3で敗北した。1回戦は、七回裏に同点に追い付くなど競った展開に持ち込んだが敗戦。2回戦も拮抗(きっこう)した展開となったが、九回裏に無念の押し出し四球でサヨナラ負けとなった。(取材・清水央太郎、川北祐梨子)

 

立大1回戦 追い上げ及ばず競り負け

 

立大|200000020|4

東大|001000100|2

 

 この日の先発は鈴木健(育・3年)。初回に立大の強打者、山田に先制2ランを浴びたものの、その後は立ち直り試合をつくってみせる。その後の継投もハマり、ロースコアの展開に持ち込んでいく。

 

 一方の打線はこの日、立大の本格派右腕・池田を前になかなか打球を前に飛ばせない。それでも三回、得意の盗塁を絡めて2死三塁の好機をつくり立大バッテリーにプレッシャーを掛けると、相手の捕逸を誘い1点差に詰め寄る。しかし中盤以降は息の詰まるような投手戦の様相を呈した。

 

三回、気迫のヘッドスライディングで盗塁を決めた主将・松岡泰(撮影・川北祐梨子)

 

 迎えた七回裏、東大はまたも相手バッテリーのミスにつけ込み2死三塁の好機を迎える。ここで6番・別府洸太郎(育・3年)が持ち前のクラッチヒッターぶりを発揮し、中前適時打を放って同点に。勝利への望みをつないだ。

 

七回、同点タイムリーを放つ別府(撮影・川北祐梨子)

 

 しかし直後の八回表、ここまで好リリーフを続けていた松岡由機(経・3年)が2死二、三塁のピンチを招く。なんとか踏ん張りたいところだったが、立大6番安藤の打球がマウンドに当たるとバウンドが変わり、センターへ。終盤にしてはあまりにも重すぎる2失点がのしかかる。これが決勝打となり、立大に先勝を許してしまった。

 

立大2回戦 九回驚異の粘りもサヨナラ負け 井澤力尽きる

 

東大|000000101|2

立大|000010011x|3

 

 先攻の東大打線は立大のエース・荘司に対し、序盤から中盤にかけて攻撃の糸口がつかめない。六回までに11個の三振を奪われ、安打は井澤駿介(農・4年)の1本のみに終わった。

 

 しかし、先発のエース・井澤が意地を見せる。100キロ台から140キロ台まで緩急を組み合わせた巧みな投球術で要所を抑え、四回まで無失点。五回裏には戸丸に本塁打を許し1点を失うも、後続を打ち取り最少失点で切り抜けた。

 

今季2本目となる安打を放った先発のエース・井澤(撮影・清水央太郎)

 

 再び試合が動いたのは七回表。球数90を超えた荘司が投球時に苦しげな声を漏らし始め、この回先頭の別府にストレートの四球を与える。その後盗塁と犠打で演出した1死三塁の好機を代打・赤井の犠飛でものにし、無安打で1―1の同点に追いついた。

 

 しかし八回裏にはチーム内首位打者の座を争う立大の道原の三塁打を浴び、再び1点のリードを許す。なおも満塁のピンチを迎えるが、井澤がエースの意地を見せ、最後の打者を見逃し三振に打ち取った。

 

 九回表、後がない東大は1死から林遼平(経・4年)が左前打で出塁すると、代走の伊藤翔吾(文・4年)が盗塁を成功させる。続く別府は空振り三振に打ち取られ、2死二塁で打席に立ったのは、4番・中井徹哉(農・4年)。ベンチで手を合わせる主将・松岡泰希(育・4年)の必死の祈りが通じたか、中井のバットから放たれた鋭い打球はライト方向へ。三塁キャンバスを回って一気にホームへと突っ込んだ伊藤の手は捕手のタッチをかいくぐり、再び同点に追いついた。

 

 そして迎えた九回裏の守備。八回まで100球余りを投げた井澤に疲労が色濃く見え始める。1死から四球を与え、一塁への牽制球も暴投に。さらに二者連続死球で2死満塁の絶体絶命のピンチを招き、強打者・道原を迎えた。ここで松岡泰と井出峻監督がマウンドに向かう。勝ち点を取るためには絶対にしのがねばならない場面だ。投手交代かとも思われたが、長い話し合いの末、監督が下した決断はエース・井澤の続投。しかし最後は道原にストレートの四球を与えてしまい、押し出しでサヨナラ負けを喫した。

 

九回裏同点、二死満塁のピンチでマウンドに集まった井出監督(左)、松岡泰(中)と井澤。話し合いは長時間に及んだ(撮影・清水央太郎)

 

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