硬式野球部(東京六大学野球)は8月10日、春季リーグ開幕戦を慶應義塾大学と戦い、4-5で敗れた。東大は1点を追う七回、水越健太選手(経・3年)、中井徹哉選手(理Ⅱ・2年)の適時打で逆転を果たす。しかし、1点リードのまま迎えた九回に無死満塁のピンチを招くと、押し出し四球と適時打でサヨナラ負けとなった。
東大|000002200|4
慶大|201000002x|5
勝:増居(慶大) 負:平山(東大)
東大はリーグ戦初登板となった井澤駿介投手(理Ⅱ・2年)が先発マウンドへ。初回に適時三塁打、犠飛で2失点し、先制を許す。三回にはソロ本塁打でリードを広げられ、五回3失点で降板した。
五回まで1安打しか放てず、得点を奪えずにいた東大は六回、代打中井選手の安打、主将の笠原健吾選手(文・4年)の四球でチャンスに。相手バッテリーのエラーで二死二、三塁となると、3番の石元悠一選手(育・4年)が打球をライト方向へ引っ張り、2点を返した。七回にも送りバントで一死二塁のチャンスをつくり、代打水越選手、中井選手の2本の適時打で逆転に成功した。
リードを広げたい九回表、先頭打者の大音周平選手(理・3年)が左前打で出塁すると、リリーフの平山皓太投手(薬・4年)が送りバントを成功させる。続く打者は三振に倒れるも、二死二塁の好機で途中出場から2打数2安打と当たっている中井選手が打席へ。しかし初球を二ゴロとして追加点はならなかった。
井澤選手の後を受けた投手陣は六回から八回まで2人でつなぎ1安打無失点の力投。17年秋の法大戦以来、約3年ぶりとなる勝利まで残りはアウト三つとしたが、七回からマウンドを任された平山投手が九回に捕まった。先頭を四球で歩かせると送りバントの処理で自身がエラーをおかし、無死満塁のピンチに。そこからはボールがなかなかストライクゾーンに入らず、押し出し四球、適時打でサヨナラ負けとなった。
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の影響で開幕が延期された今季は、各大学1試合ずつの総当たり戦で勝率を競う。COVID-19の拡大防止策として、収容人数は上限3000人とされた。東京都が3日ぶりの猛暑日となる中、試合開始前には球場の前に長蛇の列が形成され、開幕を待ちわびる多くのファンの姿が見られた。東大は次戦、8月11日の第1試合で法政大学と対戦する。
(中野快紀)