硬式野球部(東京六大学野球)は5月4日、慶應義塾大学との1回戦を戦い、4-10で逆転負けした。東大は初回、岡俊希選手(法・3年)の3点本塁打で先制する。しかし投手陣が四死球を連発し、ためた走者を着実に返される。打線は八回になんとか1点を返すも、点差は最後まで縮まらなかった。東大は5月5日午前11時から、慶大との2回戦に臨む。
慶大|003022030|10
東大|300000010|4
勝:高橋佑(慶大) 負:坂口(東大)
打線は初回1死から、今季好調でこの試合から2番に打順を上げた山下朋大選手(育・4年)が期待に応え、左前にはじき返す。続く辻居新平選手(法・4年)も死球で出塁し、1死一二塁の好機をつくる。「直球、変化球どちらが来ても対応できるように」と考えて打席に立った岡選手は、2球目の127キロのインローの直球をたたき左翼席に3点本塁打。一塁ベースを回った後に拳を突き上げ、喜びをあらわにする。
しかし、今季2度目の先発となった小宗創投手(文Ⅲ・2年)は制球が定まらない。二回までは5四死球を与えながら得点を許さないが、三回には四死球でためた走者を適時打や犠飛で返され、早くも同点に。四回に2人に四死球を与えたところで計10四死球となり、先発の役割を果たせないまま降板する。
後を託されたのは坂口友洋投手(文・4年)。四回こそ三塁手の山下選手の好プレーもあり無失点で抑えるが、五回は二つの四死球などで2死満塁のピンチを招き、2点適時打で逆転を許す。雷雲の接近による24分の中断を挟んだ六回以降、東大はさらに継投を展開するも、慶大打線に着実に追加点を挙げられる。
追加点を挙げたい東大打線は、二〜七回まで沈黙。五回までは立ち直った相手先発の前に毎回三振を喫し、投手が代わった六、七回も最速150キロを誇る相手投手の直球にバットが空を切る。初回に本塁打を放った岡選手も、第2打席以降は変化球主体に変わった配球に対応できず、三振を重ねる。
一矢報いたのは八回。再び相手投手が代わり簡単に2死とされた後、代打の安田拓光選手(文Ⅲ・2年)が一塁手を強襲する二塁打で出塁。続く「代打の切り札」の青山海選手(育・4年)が中前適時打を放ち、なんとか1点を返す。その後2死一二塁とさらなる追加点の好機をつくるが、辻居選手は投ゴロで凡退。最後まで点差を詰められず、慶大に敗れた。
(湯澤周平)