硬式野球部(東京六大学野球)は10月6日、早稲田大学と2回戦を戦い、0-3で敗れ連敗となった。東大は先発の坂口友洋投手(文・4年)が、四回に自身の失策も絡み3失点。打線は最後まで相手投手を打ち崩せず、散発3安打と沈黙し、完封負けとなった。東大は10月12日の第2試合で、立教大学との1回戦に臨む。
早大|000300000|3
東大|000000000|0
勝:徳山(早大) 負:坂口(東大)
悪天候により試合開始が30分遅れ、開始後も雨が降りしきる中、序盤は投手戦が続く。東大先発の坂口投手は、持ち味の打たせて取る投球が光り、走者は背負うものの早大に得点を許さない。しかし東大打線も、相手先発が投じる威力抜群の直球に苦戦。二回には二つの四死球で2死一二塁とするが、後続が倒れ先制できない。
すると四回、坂口投手が制球を乱し、先頭から2連続四球。無死一二塁のピンチを招く。相手打者はここで犠打を試み、ボールは坂口投手の前に。落ち着いて処理したいところだったが、一塁への送球が大きくそれ、ボールが転々とする間に1人が生還する。相手打者は二塁まで進塁し、なおも無死二三塁とピンチが続く。坂口投手は踏ん張りたいところだったが、続く打者に前進守備の内野を抜ける2点右前適時打を献上。試合をつくれずここで降板となる。
打線は五回1死から、1回戦で代打出場して適時打を放ち、この試合ではスタメン起用となった大音周平選手(理Ⅱ・2年)が中前打で出塁。ようやく相手先発から安打を放つ。しかし後続は邪飛と三振に倒れ無得点。八回も先頭で代打の宮﨑湧選手(文Ⅲ・1年)が二遊間に内野安打を放つが、今季打率1割未満と不振に苦しむ辻居新平選手(法・4年)が併殺打に倒れ、好機を広げられない。
坂口投手が降板後、東大は大久保英貴投手(文Ⅱ・2年)、1回戦を1人で投げ切った小林大雅投手(経・4年)の順に継投を展開。両投手は走者を背負いながらも得点を与えない粘りの投球を見せる。小林投手は九回をこの日初めて三者凡退に抑え、裏の反撃を待つ。
九回、打線は代打で先頭の森末雅也選手(理Ⅱ・2年)が投手強襲の安打で出塁。続く石元悠一選手(育・3年)も、疲れからか球が上ずり始めた相手投手から四球を選び、無死一二塁の好機をつくる。本塁打が出れば同点の場面で、打席には1回戦で一時同点となる適時打を放った4番の青山海選手(育・4年)。青山選手は初球の変化球を振り抜き、鋭いゴロになるが、打球は三塁手の真正面に。このままリーグ戦8年ぶりとなる三重殺を早大内野陣に決められ、一気にゲームセットとなった。
◇浜田一志監督の話
坂口投手の自滅は天候やグラウンド状況ではなく気持ちの乱れが原因だと思う。打線は相手投手の球速以上に力のある直球に対応できなかった。
(湯澤周平)