硬式野球部(東京六大学野球)は9月8日、秋季リーグ開幕戦となる慶應義塾大学との1回戦に臨み、4―6で敗れた。試合は初回、岡俊希選手(文Ⅰ・2年)が3点本塁打を放ち先制するも、序盤に猛攻を許し6失点。春季リーグ覇者の慶大相手に終盤点差を詰める粘りを見せたものの、逆転はならなかった。東大は9月9日午後1時半ごろから、慶大との2回戦に臨む。
東大|300000010|4
慶大|02400000x|6
東大は初回、先頭打者笠原健吾選手(文Ⅲ・2年)の左安打、辻居新平選手(法・3年)の四球などで2死一二塁のチャンスを迎える。ここで打席に立った岡選手が、狙っていたという直球を捉えレフトスタンドに飛び込む3点本塁打。春季リーグ法大2回戦以来となる、自身リーグ通算2本目の本塁打で幸先よく先制する。
東大の先発は小林大雅選手(経・3年)。春季リーグで7試合に先発し、チーム唯一の規定投球回入りを果たしたエースだ。打線の援護に応えたい小林投手は初回、満塁のピンチを迎えるも無失点で切り抜ける。しかし二回に2点を奪われ1点差とされると、三回は2本の適時打と2点本塁打を浴び4失点。逆転を許し三回途中でマウンドを降りた。
追い付きたい東大は五回、宇佐美舜也選手(法・4年)の中安打、笠原選手の今日2本目となるヒットなどで一死満塁とし、反撃ののろしをあげる。しかし続く辻居選手の三ゴロで三塁走者が本塁封殺、三鍋秀悟選手(工・4年)が右飛と後続が倒れ、点差を詰めたい場面で無得点に終わってしまう。
これ以上得点を与えられない東大は、小林投手の後を宮本直輝投手(育・3年)に託す。宮本投手は4四死球を与えながら要所を締め、投球後のアクシデントで降板するまで三回無失点の好投。続く有坂望投手(育・4年)は一回1/3を無失点、リーグ戦初登板となった奥野雄介投手(文Ⅲ・1年)も一回を三者凡退に抑え、慶大に四回以降得点を許さなかった。
奮起したい打線は八回、岡選手のタイムリーヒットで1点を返し2点差とするも、九回は三者凡退に倒れ、4-6で惜敗。投手陣は計11四死球を与えながら粘りの投球を見せ、打線も7安打を浴びせて春季リーグ1回戦で0-15の大敗を喫した相手に迫るも、あと一歩及ばなかった。
(吉良椋)
◇浜田監督の話
━━今日の試合を振り返って
良い形で先制できたが、11四死球で自滅してしまった。ピッチャーが必要以上にコーナーを攻めてしまっていたと思う。
打撃は良かった。(4打点の)岡(俊希選手)はもちろん、他の選手もヒットが出なくても積極的にプレッシャーをかけていってくれていた。あの4点はみんなで取ったものではないか。
━━春のリーグ覇者・慶應といい試合ができたかと思いますが
接戦でなく、勝ちたい。でも、そこに至るまでには一つ壁があるような印象。「4点取ったから誉めてほしい」なんて思っている選手は一人もいなくて、九回2死まで全員勝つつもりでいました。
◇4打点と大活躍した岡選手の話
━━今日の試合をどう見るか
周りの人には「接戦」と言われると思うが、勝たなきゃ意味がない。その点では春の負け(注・東大は春季リーグ1回戦で慶大に0-15の大敗を喫した)と何ら変わりない。2点の差は、チャンスを生かしきれたかどうかだと思う。相手は二、三回のチャンスを生かし切り、自分たちは五回のチャンスを生かせなかった。
とはいえ、今日の結果に関して手ごたえはある。春よりは成長した姿を見せられると思う。
━━先制の3点本塁打については
どうしても先制点が欲しい場面だったので、単打でもいいからと、コンパクトに振っていった。自分が打つことよりもチームが勝つことの方が大事なので……。結果的に風に乗ってスタンドに入ってくれた、ラッキーだったと思う。
2018年9月13日14:00【記事訂正】第1段落岡選手の所属で「文Ⅲ・2年」とあったのは「文Ⅰ・2年」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。