硬式野球部(東京六大学野球)は4月21日、明治大学との1回戦を戦い、2-9で敗れた。打線は初回、辻居新平選手(法・3年)の先頭打者本塁打で今季初めて先制し、逆転された後の三回にも追い付く粘りを見せる。しかし先発の宮本直輝投手(育・3年)は相手打線に攻略され、三回途中7失点で降板。東大は四回以降追加点を得られず、計2得点にとどまった。この試合は、今年1月に亡くなった明大OBの星野仙一氏の追悼試合とされ、試合前には追悼セレモニーと黙とうが行われた。東大は明日21日午後1時ごろから明大との2回戦に臨む。
東大|101000000|2
明大|11502000Ⅹ|9
東大は初回、先頭の辻居選手が3球目142キロの速球を捉えると、左越えの本塁打となり、今季初めての先制に成功する。しかしその裏、相手の1番・2番打者に連続安打を許し、犠打を決められ1死二三塁とすると、犠飛であっという間に同点とされる。
東大は三回、2死から辻居選手が左線への二塁打を放つと、続く山下朋大選手(育・3年)が四球で出塁し、2死一二塁に。ここで3番・三鍋秀悟選手(工・4年)の打球が中前に落ち、同点とする。
しかしその裏、宮本選手が乱調に。先頭打者の内野安打と犠打で1死二塁になると、連続で死球を与え1死満塁に。続く打者の詰まった当たりは遊撃手と左翼手の間に落ち、三塁走者が生還。次打者にも右翼線への2点適時二塁打を打たれ、宮本投手は三回途中にして降板する。
五回には有坂望投手(育・4年)が2点を失うが、続く小林大雅投手(経・3年)、今季初登板の濵﨑貴介投手(医・3年)はそれぞれ無失点と粘りの投球を見せる。しかし四回以降、東大の安打は五回の辻居選手による単打1本のみで、反撃できないまま試合終了。今季初の先制点を奪ったものの、最後まで試合のペースをつかむことはできなかった。
(石井達也)
◇浜田一志監督の話
相手の宮本対策が上回った。宮本投手の伸びる球で長打を狙わずコンパクトに打つ戦略で打ち崩されてしまった。
◇3安打を放った辻居選手の話
――慶應義塾大学戦では本調子でないようだったが、どのようなことを改善したのか
思い切り足を上げる新しいフォームをやめて昨季までのフォームに直した。早めに結果に結び付いて良かった。
――今のチームの雰囲気は
特別悪くない。昨季勝てなかった頃はイライラしてしまっていたが、1勝してから雰囲気が改善したという経験がある。今も悪い雰囲気はなく良い緊張感を持てていると思う。
――次戦以降の目標は
チームとしてはとにかく勝つことを目指していく。個人としては、先頭で簡単に終わらせずにチームに良い雰囲気を与え、その上で出塁して得点につなげたい。
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