硬式野球部(東京六大学野球)は4月15日、慶應義塾大学との2回戦を戦い、1-5で敗れた。先発の小林大雅投手(経・3年)は初回に先制点を許すものの、二~四回は粘りの投球で無失点。一時は同点に追い付いたが、直後に勝ち越しを許し、その後は点を奪えないまま試合を終えた。この日奪われた三振は16個。1回戦と合わせて計27個の三振を喫し、打撃に大きな課題が残る開幕カードとなった。東大は次週21、22日に明治大学と戦う。
慶大|100030010|5
東大|000100000|1
東大は、14日の1回戦で1イニングを無失点に抑えた小林投手が先発。初回、左前安打と四球で迎えた1死一二塁の場面で4番打者の放った打球は野選となり、1死満塁に。5番打者を三振で切るものの、6番打者には四球で押し出しを許す。しかし続く7番打者の右中間に抜けるかと見えた打球は、右翼手・杉本幹太選手(農・4年)が飛び付いて捕球し、1点で初回を切り抜ける。小林投手はその後制球力を取り戻し、変化球を織り交ぜた投球で走者を出しながらも二~四回を無失点とする。
粘投を続ける投手を援護したい打線は、四回2死から岩田昂之選手(工・4年)が四球で出塁すると、岡俊希選手(文Ⅰ・2年)が左前にこの試合2本目の安打を放ち、得点圏に走者を進める。ここで6番・新堀千隼選手が変化球に食らいつくと、打球は高く跳ねながら投手の頭上を抜け、二遊間へ。二塁手・遊撃手が交錯して球をさばき切れないうちに岩田選手が生還し同点に追い付く。
しかし直後の五回、先頭打者に失策から出塁を許すと、続く打者が犠打を決めて走者は得点圏に。中前打で1点を返され、なお2死一塁の場面で左翼フェンス直撃の二塁打によりさらに失点。死球を与えた後さらに中前打を浴び、この回一挙3点を失って突き放される。その後の攻撃では相手投手のペースに飲まれ、毎回2個以上の三振を奪われる。六回以降は1回戦で先発した宮本直輝投手(育・3年)が4回を1点にまとめる力投を見せたが、打線が応えられず開幕2連敗を喫した。ただ、3個の盗塁を決めて好機をつくるなど、走塁から点を取りにいく攻撃に光明が見えた。
(石井達也)
◇浜田一志監督の話
悪かった点がいっぱいあり過ぎる。攻撃ではカウントが若いうちの狙い球を捉えられていない上、今の打撃力では追い込まれた後の変化球に対応できない。1回戦では投手の四球が多く、自滅してしまった。
2回戦で長打なしに1点を取れたのは良かったのではないか。相手を慌てさせるためにも、こちらが先制点を取らないと。先制点を取れば相手は実力を出し切れず、勝てる試合が出てくる。今日もその一つだったが、失策から相手攻撃のリズムをつくってしまったのが痛かった。次戦以降は先制点を取り、足でかき回して好機をつくっていきたい。
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