硬式野球部(東京六大学野球)は10月24日、明治大学との2回戦を戦い、3―6で敗れた。投手陣が小刻みに得点を重ねられ、打線は楠田創選手(育・4年)が九回に今季3号本塁打を放つも反撃が遅過ぎた。1994年秋以来のシーズン4勝目を逃した東大は、3勝8敗の勝ち点1で今季全日程を終了。今月28、29日に行われる早稲田大学対慶應義塾大学戦で、早大が1勝でもすると単独最下位、早大が2連敗すると早大との同率最下位となる。
明大|010212000|6
東大|000100002|3
東大は小林大雅投手(文Ⅱ・2年)が今季初先発するが、四回に2点差とされると早くも継投に入る。四回に1死満塁から内野ゴロの間に1点を返すが、直後の五回に宮本直輝投手(文Ⅲ・2年)が先頭への四球から2死三塁のピンチを招くと、高めに入った直球を左前にはじき返され、再び3点差とされる。
六回からは、前日8回133球の熱投を見せた宮台康平投手(法・4年)がマウンドへ。しかし2本の長短打で2死二三塁のピンチを招くと、続く打者に真ん中へ入った変化球を捉えられ、右中間へ痛恨の2点適時二塁打を浴びる。
その後は連投にもかかわらず最後まで140キロ台中盤を出す気迫の投球を披露。毎回走者を背負いながらも、これ以上の失点は許さない。力投するエースを援護したい打線だが、六~八回と毎回得点圏に走者を進めながらもあと一本が出ない。それでも九回、無死一塁で打席に入った楠田選手が2球目の直球を振り抜くと、打球は左翼スタンドへの今季3本目の本塁打に。副将の意地の一発で、点差を3点に縮める。
さらなる追い上げに期待が高まったが、後続が続かず試合終了。宮台投手、楠田選手ら現4年生の最後の試合となった。東大は明大を上回る12安打を放ちながらも、計12残塁と打線のつながりに欠けた。
東大は今季、3季ぶりのシーズン3勝と15年ぶりの勝ち点を挙げたが、単独5位はならず。個人では、浜田一志監督が現役時代の1985年春に記録して以来となる、シーズン3本塁打を楠田選手が達成。通算打点は楠田選手が27打点、田口耕蔵選手(育・4年)が26打点で、東大歴代最多記録の28打点にあと一歩届かなかった。
(文・関根隆朗)
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