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2017年9月16日

硬式野球 宮台投手完投で慶大から今季初勝利 打線も今季最多の5得点

 硬式野球部(東京六大学野球)は9月16日、慶應義塾大学との1回戦を戦い、5―2で今季初勝利を挙げた。打線が序盤から得点を積み重ね、先発の宮台康平投手(法・4年)が九回までリードを守り切った。宮台投手の完投勝利は16年春以来3度目。東大は勝ち点を懸けて、明日17日午後1時半ごろから慶大との2回戦を戦う*。

*その後、東京六大学連盟より17日の試合の順延が発表されました。慶大との2回戦は18日午後1時半ごろより行われる予定です。

 

2016年春以来の完投勝利を挙げた宮台投手(撮影・小田泰成)

 

東大|120011000|5
慶大|002000000|2

 

 先週から先発野手のうち4人を入れ替えて試合に臨んだ東大。初回、敵失と安打で1死一三塁の好機を演出すると、4番・田口耕蔵選手(育・4年)がきっちりライトへの犠飛を放ち、今季初の先制に成功する。さらに二回は、1死一二塁から先発の宮台投手が左前適時打を放ち、自らのバットで追加点を挙げる。なおも2死一三塁から2番・辻居新平選手(文Ⅰ・2年)が先発起用に応える右前適時打を放ち、リードを3点に広げる。

 

 宮台投手は初回・二回を連続三者凡退に抑える上々の立ち上がり。しかし三回に、2四死球と三盗で1死一三塁にされると、中越え適時二塁打で1点差に。2死後、相手3番に低めの変化球を左前に運ばれ、さらに1点加えられリードはわずか1点となる。

 

 いつもなら、このままずるずると逆転されるところだが、今日の東大はひと味もふた味も違った。まずは五回、先頭の辻居選手が今日2本目の安打で出塁すると、盗塁と進塁打で1死三塁に。ここで4番・田口選手の打球は遊撃を強襲する内野安打となり、遊撃手がボールを見失う間に三塁走者が生還する。さらに六回は、初回に代走として先制のホームを踏んだ新堀千隼選手(理Ⅱ・2年)が、レフトスタンドへ自身リーグ戦初となる本塁打を放ち、リードを再び3点差に広げる。

 

五回、田口選手の遊撃強襲内野安打で1点を追加(撮影・小田泰成)
自身初の本塁打を放ちベースを一周する新堀選手(撮影・小田泰成)

 

 味方の援護を受けた宮台投手は、二回までに6失点を喫した前回登板からは打って変わって安定した投球を見せた。140キロ前後の直球を軸とし、三回以降毎回走者を背負いながらも要所を締める投球。春から課題となっていた制球も大幅に改善され、四死球は4つのみだった。最終回は慶大も意地を見せ、2死から安打と四球で2死一二塁とされるが、相手3番を一ゴロに打ち取りゲームセット。昨春以来の完投勝利を挙げた。

 

完投勝利を挙げ、仲間の元に駆け寄る宮台投手(撮影・小田泰成)

 

 東大は明日勝ち点を懸けて慶大との2回戦を戦う。ただ、台風での中止の可能性も高く、その場合は月曜に試合となる。もし明日中止となれば、今日完投した宮台投手には絶好の休養日となる。また宮台投手が完投したことで、濱﨑貴介投手(理Ⅱ・2年)らも疲労のない状態で戦える。何はともあれ、2回戦も取って一気に勝ち点を奪取したい。

(文・関根隆朗)

 

◇浜田監督の話

――勝利の最大の要因は
 初回に岡(俊希選手)が先頭できっちり出てくれたこと。あれでチームが勢い付いて、先制点につながった。負けが込んでいたので試合前のミーティングでも積極的にいこうと話していた。

 

――宮台投手は久しぶりの完投勝利です
 向こうもよく打っていて、決して楽な投球ではなかった。五回、六回はバテ気味だったが、よく投げ抜いてくれた。エースの宮台で勝てたというのがチームとして大きい。あと、後ろで守る野手陣は失策を出してもそれを連鎖させず、2失策にとどめてくれた。

 

――勝ち点の懸かる2回戦に向けて一言
 今日とやることは同じ。先制点を奪って全員で勝ちに行きます。

 

2017年9月16日23:25【記事修整】第1段落末尾に、17日に行われる試合の順延について追記しました。

 

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