硬式野球部(東京六大学野球)は9月11日、明治大学との2回戦を戦い、4―7で敗れた。主将・山本克志選手(工・4年)の本塁打や敵失などで一時は逆転し、投げてはリーグ戦初登板の先発・小林大雅投手(文Ⅱ・1年)が七回まで3点に抑えていたが、八回に逆転を許し力尽きた。春季リーグで2勝を挙げたエースの宮台康平投手(法・3年)は調整のため明大戦には登板しなかった。
明大|030000040|7
東大|000130000|4
先発の小林投手は自身初登板。初回を無失点に切り抜けるも、二回に四球と3連打で3点を失う。その後も毎回ランナーを出してピンチを招いたが、上位打線をほぼ完璧に抑え、要所を締めるピッチングで追加点を与えず反撃を待つ。
力投する新人を援護したい打線は三回まで明大の先発投手にパーフェクトピッチングを許すが、四回に2番の山本克志選手が初球を右翼スタンドに運び今季初本塁打、1点を返す。さらに五回には1死満塁のチャンスを作り敵失で同点に追い付くと、なおも2死一、二塁から再び山本克志選手の適時打でついに勝ち越しに成功する。
リードをもらった小林投手は、七回までに140球を超える投球ながら走者を返さない粘りの投球でリードを守る。しかし続投した八回、明大の3・4番打者に右の代打が送られると連打を許し同点に追い付かれる。ここでリリーフを託された山本俊投手(工・4年)は次打者に左翼ポール際へ運ばれ、ファウルかと思われた打球の判定は本塁打。浜田一志監督の抗議も実らず、3点の勝ち越しを許してしまう。
山本俊投手は後続を抑えるも、打線は六回以降散発の2安打で得点できない。九回2死にはエースの宮台投手を代打に送るも、打ち取られてゲームセット。4-7で今季初勝利とはならなかった。
新人の小林投手は、4イニングで先頭打者に四球を与え出塁させるなど、計9個の四球を与えてしまい制球に課題が見られたが、130キロ台の直球に変化球を取り混ぜた緩急あるピッチングを披露。初登板ながら八回途中まで162球を投げるなど今後につながる投球を見せた。八回に明大の右打者に連打を浴びて同点を許した場面など右打者に痛打を浴びる機会が多かったため、今後は制球力を含め右打者への投球を磨くことでさらなる活躍が期待できるだろう。
(文・田辺達也)
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