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2020年9月18日

【六大学野球】チームけん引する主将が得点もぎ取る出塁をー笠原健吾/秋季リーグ開幕前特集【PICKUP選手編】

 

 打って良し、守って良しの主将が、チームを勝利に導きたい  2017年の秋季リーグ戦を最後に勝利がない東大。笠原健吾選手(文・4年)は2年秋季から出場を続けるが、レギュラー定着以降リーグ戦での勝利をつかめていない。2年秋季、3年春季は打率2割台半ばとまずまずの成績を残したが、直近2季はいずれも1割台と、1年間苦しい思いをし続けている。

 

 一方で、笠原選手が塁に出れば得点に結び付くことは間違いない。昨季は打率・176で3安打、3四死球ながら、得点は3と、塁に出れば半分はホームベースを踏んだという計算だ。本人も「1番打者として出塁することがチームの勝利にもつながると思う」と役割を自覚。春季リーグ閉幕から秋季リーグ開幕までにはわずか1カ月の期間しかなかったが、安打数、出塁数の少なさを課題に挙げて準備に取り組んできた。技術的な課題解決はもちろんだが「ヒット以外の出塁も意識して練習や練習試合に取り組んできた」と勝利のためになんとしてでも出塁するという決意をのぞかせる。自身最後のシーズンとなる今季は具体的な個人の数字を目標に掲げない。目指すのは、とにかくチームの勝利だ。

 

 笠原選手の役割は切り込み隊長だけではない。昨年の主将就任以降チームを精神的に支えてきたが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で東大の課外活動が制限。練習を十分に行えずにモチベーションが下がってしまう選手もいたが、活動再開以降もチーム全体のモチベーションを保つための雰囲気作りを心掛けてきた。一方で、昨季の主将としての仕事には悔いが残る。「数字に見える部分ももちろんのこと、どのような声掛けをしたら良かったのか、どのような確認をしたら良かったのかという数字に見えない部分でも反省の多いシーズンとなりました」

 

 昨季は逆転負けや大量失点により5戦全敗に終わってしまった。一方開幕戦の慶大戦では結果的にサヨナラ負けを喫するも終盤に逆転に成功するなど、勝利への機運は高まっている。「投手中心に粘り強く守ることができた試合では、打線も後半に点を取り返すことができ、目指してきた戦い方は間違っていないという手応えを感じることもできました」。自身にとっては最後のシーズンとなる今季。出塁から生み出される得点と主将としてのリーダーシップで、笠原選手がチームを勝利に導く。

 

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