日本学術振興会は12月18日、優れた学術成果を上げる若手研究者を評価する「日本学術振興会賞」の2015年度受賞者25人を発表し、東大から4人が受賞した。東大からの受賞者は定兼邦彦教授(情報理工学系研究科)、五十嵐圭日子准教授(農学生命科学研究科)、上西幸司准教授(工学系研究科)、西田究准教授(地震研究所)。
定兼教授は膨大なデータを理論的な限界まで圧縮したまま、高速な検索や任意データの復元が可能な手法を考案。DNA解析など多分野に応用できる。
五十嵐准教授はセルロースが酵素で分解する機構を解明し、分解反応が遅くなる原因や効率的な分解手法を発見。バイオマス活用の技術発展に貢献している。
上西准教授は断層破壊による地震発生から建造物破壊に至る過程を理論・数値解析・実験で解明。防災や減災へ貢献が期待される。
西田准教授は地球が周期約100秒で常に振動する「自由振動」を世界で初めて発見。地球の内部構造を推定できる可能性を持つ。
この記事は、2016年1月12日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。