アメリカンフットボール部(関東学生1部リーグBIG8)は10月20日、リーグ戦第4戦を東京学芸大学とアミノバイタルフィールドで戦い、37―0で勝利した。攻撃陣は試合全体を通じてパスの成功率が高く、持ち前のランプレーがより効果を発揮。守備陣はフィジカルで相手を圧倒し前進を許さなかった他、随所で攻撃権を奪い、今季初めての完封勝利につなげた。これで東大は開幕4連勝。第5戦は11月4日午後2時半から、横浜国立大学とアミノバイタルフィールドで戦う。
東 大|71767|37
学芸大|0000|0
最初の守備を危なげなく切り抜け、攻撃権を放棄するパントに追い込んだ東大。鍵和田祐輔選手(医・4年)が体を回転させながら相手をかわす華麗なリターンを披露し、相手の反則も手伝い、敵陣44ヤードという好位置からの攻撃開始となる。フィールド左で待ち構える古賀福丸選手(法・4年)への短いパスが立て続けに決まり、順調に前進。最後も、ゴールラインの隅を目がけたパスを、古賀選手が相手選手に競り勝ってキャッチしてタッチダウン(TD)となった。ここまでの3試合とも、前半で先制のTDを決めている東大が、この試合でも勢いそのままに先制する。
第2Qには、学芸大にこの試合初めて自陣まで攻め込まれる。しかし低いパスを受けた相手選手にタックルを決め、こぼれたボールを別の東大の選手が滑り込んでキャッチ。自陣19ヤードで攻撃権を奪うことに成功する。フィールド左でパスを振り向きざまにキャッチした森本檀選手(文・3年)が、そのまま50ヤード以上駆け抜けて敵陣4ヤードに迫るなど、東大は一気に前進。1分も経たないうちにTDまで持ち込む。
後半開始直後からは豪雨に襲われるが、東大はペースを乱さない。第4Qには横尾樹選手(工・3年)が相手のパスをキャッチするインターセプトを決めると、直後のプレーで鍵和田選手がフィールド中央で迫り来る相手守備陣の間をすり抜け、フィールド右へと逃げつつ相手を置き去りに。たった1プレー、62ヤードのロングランで、ダメ押しのTDを決めた。
昨季も開幕4連勝を飾っていた東大は、5戦目と6戦目で連敗。最終戦となる7戦目に勝てば関東学生1部リーグTOP8との入れ替え戦「チャレンジマッチ」に臨める状況にあったが敗れ、夢はついえた。その最終戦の相手だったのが、次に戦うことになる横国大だ。昨年以上に大差をつけての4連勝を飾っている東大だが、横国大も同じく4連勝中と油断はできない。昨年の雪辱を晴らし、チャレンジマッチ進出へ大きく前進したい。
(小田泰成)
◇森清之ヘッドコーチの話
試合内容自体は悪くなかったが、試合前に体調を崩す選手が多かった。本当のトップチームは一度に多くの選手がコンディションを落とすことはまずなく、そういう点でもこのチームはまだまだだと思う。とはいえ次に戦う横国大とは、実力は互角。やるべきことをやって試合に臨みたい。
◇楊暁達主将(工・4年)の話
練習で取り組んだことをいかに本番で出せるかが重要で、今日は出せた点と出せなかった点があった。体調管理の面では、危険な兆候が見えた選手には個別に声をかけるなどもしているが、4年生主導で意識の底上げも図りたい。