アメリカンフットボール部(関東学生1部リーグBIG8)は9月23日、リーグ戦第2戦を駒澤大学と富士通スタジアム川崎で戦い、41-11で勝利した。東大は、攻守ともに大事な場面をものにして大差での勝利につなげた。第3戦は10月6日午後6時15分から、専修大学とアミノバイタルフィールドで戦う。
東 大|714713|41
駒澤大|0038|11
東大は最初の守備で、タックルを振り切るような力強いランやフィールド中央を短いながら鋭く通すパスを食らい、小気味よく自陣に攻め込まれてしまう。しかし攻撃権更新まで残り1ヤードとなった場面で中原愉仁選手(育・3年)が、パスを出せる味方選手を探している相手クオーターバック(QB)にタックルする「QBサック」に成功。嫌な流れを断ち切る。
直後の攻撃では、時おり短いパスを挟みつつも、荒井優志選手(経・4年)やQBの伊藤宏一郎選手(文・3年)のランで前進。最後も荒井選手が相手を交わしながら20ヤードほど駆け抜け、先制となるタッチダウン(TD)を決める。その後もロングパスなど一気に距離を稼げるプレーこそないものの、ランを中心とした着実な攻撃で、2度のTDを決めて前半を終える。
第3クオーター(Q)は一転、駒澤大の時間帯が続き、自陣7ヤードの地点まで進まれてしまう。TDを許してもおかしくなかったこの場面で、再び守備陣が底力を発揮する。それまでと同様フィールド中央を使ったランで前進しようとする相手を食い止めると、最後は本多孝全選手(工・3年)のロスタックルがさく裂。相手を押し戻し、失点をフィールドゴールでの3点のみに抑える。守備陣が引き寄せた流れに応えるように攻撃陣も奮起。直後の攻撃では37ヤードのロングパスを通すなど、わずか1分でTDを決め、勝敗を決定付けた。
第4Qにも得点を重ね、終わってみれば初戦に引き続いての快勝。前回の試合との共通点として、試合開始直後のようにピンチを迎えても失点を最小限に防ぐ、要所を締める守備が挙げられる。実力が拮抗(きっこう)するBIG8のチーム相手に勝利を重ねるためには、今後も勝敗を分ける場面で好プレーを出せるかどうかが重要だ。
(小田泰成)
◇森清之ヘッドコーチの話
ランでコンスタントに前進できたのが大きい。守備も良く、全体として悪くない試合ができた。ただ、タックルで選手間のすれ違いがあってミスにつながってしまうなど、悪い点もある。一つずつ改善し、次の試合に臨みたい。
◇楊暁達主将(工・4年)の話
相手のディフェンスにうまく対応できるよう研究・練習してきた成果がそのまま出た。加えてディフェンスもよく相手を止めてくれたので、結果として大勝につながったと思う。これから授業が再開されるので、夏休みと違いミーティングで全員集まるのが難しくなるが、個人がうまくそういう時間を取ることで同様の成果を挙げられるようにしたい。