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2018年5月31日

アメフト オープン戦第4戦で中央大に勝利 格上相手に勝利も逸機目立つ

 アメリカンフットボール部(関東学生1部リーグBIG8)は5月27日、オープン戦第4戦を中央大学(関東学生1部リーグTOP8)と富士通スタジアム川崎で戦い、28―14で勝利した。東大は格上相手に、前半は食らいつき後半に突き放す理想的な試合運びを見せたが、好機を生かせない場面もあった。第5戦は主に控え選手や下級生が出場するJV(Junior Varsity)戦で、6月2日午後2時から千葉大学(関東学生2部リーグ)と御殿下グラウンドで戦う。

 

東 大|7777|28

中央大|7700|14

 

 第1クオーター(Q)、東大は最初の守備でパスを次々通されいきなり失点を許すも、その次の攻撃ではランで着実に前進。最後は鍵和田祐輔選手(医・4年)が相手を何とか振り切って倒れ込みながらタッチダウン(TD)を決め、同点に追い付く。さらに第2Qには相手のフィールドゴール(FG)のブロックに成功。東大が流れを引き寄せたと思われたが、直後にインターセプトを許してしまう。これで敵陣44ヤードからの攻撃開始となった中央大は、クオーターバック(QB)自ら走るなど多彩な攻撃で好機を逃さず勝ち越し。東大にとっては嫌な展開となる。

 

東大は先制を許すも、鍵和田選手のTDですぐさま同点に追いついた(撮影・小田泰成)

 

 7―14で迎えた第2Q残り約6分、自陣29ヤードで攻撃権が残り1回となった東大はタイムアウトを行使。するとタイムアウト明け最初の攻撃で、QB伊藤宏一郎選手(文・3年)が相手のタックルをうまくかわして38ヤード走り、一気に敵陣に突入する。ランで少しずつエンドラインに近づくと、TDまで残り18ヤードに迫った残り3分半、がら空きのフィールド左奥へと投げ込んだパスを永幡洸裕選手(工・3年)がキャッチしTD。14―14の同点で前半を終える。

 

悠々とエンドラインを越え、同点となるTDを決める永幡選手(撮影・小田泰成)

 

 後半に入ると相手のパスの精度が落ちた一方、東大のランの安定感は衰えなかった。第3Qの2回目の攻撃では、3回連続でフィールドの左側を使い計36ヤード走ると、次の攻撃では右側を一気に19ヤード駆け抜けるなど、フィールドを幅広く使った攻撃で相手に的を絞らせない。結果的には、このドライブでは1回のラン当たり平均約10ヤード前進と順調に攻撃。最後はQBの伊藤選手自らTDを決めて勝ち越しに成功した。

 

第3Q、伊藤選手のTDでこの試合初めてリードを奪う(撮影・小田泰成)

 

 試合時間残り約4分には、敵陣47ヤードと有利な位置から攻撃開始。ここでも伊藤選手が、相手のタックルを再三かわす華麗なランを見せていきなり22ヤード進む。その後も中央をランでじわじわ進み、最後は樋山大郎選手(工・3年)がフィールド左側を独走してTD。わずか2分強で駄目押しの追加点にこぎ着けた。後半は守備陣もQBにたびたび襲い掛かり、パスミスを誘うなど好プレーを連発。終わってみれば28-14の快勝となった。

 

 格上相手に理想的な試合展開を見せた東大。それだけに惜しまれるのが、21―14で迎えた第4Q残り約9分の場面だ。相手QBがスナップを一瞬お手玉してしまい、慌ててボールを投げた先にいたのは助川左門選手(文Ⅰ・2年)。インターセプトから一気に54ヤードを駆け抜け、TDまで残り3ヤードまで迫る。駄目押しの追加点が期待される場面だったが、結局TDまで残り5ヤードに押し返され、FGも弾かれたことで無得点に終わった。その次の攻撃で樋山選手がTDを決めはしたものの、ピンチをしのいだ相手に流れが傾く可能性もあった。森清之ヘッドコーチが以前今年のチームについて「試合運びはまだまだ発展途上」と語っていたように、今後は好機を逃さない試合展開に期待したい。

 

(小田泰成)

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