アメリカンフットボール部(関東学生1部リーグBIG8)は5月5日、オープン戦第2戦を国士舘大学とアミノバイタルフィールドで戦い、24-25で敗北した。東大は序盤順調に得点を重ねるも、二度の逆転を許し惜敗。第2戦は5月12日午後2時から、京都大学と京都大学農学部グラウンドで戦う。
東 大|14370|24
国士舘大|01177|25
東大は最初の攻撃でラン中心に少しずつ前進。2回攻撃権を更新するが、3回目は3rd down終了時点で攻撃権更新まで残り5ヤードとなる。ここで東大は4th downギャンブルを選択。山田亮太選手(農・4年)がランプレーで切り抜け攻撃権を更新し、最後はクオーターバック(QB)の伊藤拓選手(育・3年)が自らタッチダウン(TD)を決める。さらに、直後の国士舘大の攻撃を食い止めると、相手のパントをキャッチした助川左門選手(文Ⅰ・2年)がそのままリターンTDを決め、第1クオーター(Q)だけで14点を挙げる。
このまま東大が試合の主導権を握るかと思われたが、お互いFGで3点ずつ得点を重ねた後の第2Q終盤に潮目が変わる。ロングパスからTDを許すと、TD直後に与えられる攻撃権で国士舘大はFGによる1点追加ではなくTDによる2点追加のプレーを選択。意表を突かれた東大は失点を許してしまう。
東大は直後の攻撃で、前半終了まで残り8秒の時点で敵陣23ヤード地点まで進む。ここでパスを選択するも失敗、時計は残り0秒を指す。前半終了と思われたが、時間の計測ミスが発覚し時計が残り1秒に巻き戻される。思わぬチャンスを得た東大はFGを選択するも再び失敗し、嫌な形で前半を終える。
第3Q、東大はTDを決められ逆転を許すが、直後の攻撃で東大もTDを決め再び逆転。
このまま逃げ切りたいところだったが、第4Q後半にパスとランを織り交ぜながら攻める相手に徐々に押され、残り約30秒でついにTDを奪われ逆転を許してしまう。東大は残りわずかな時間の中、パスをキャッチしてはフィールド外に出ることで時計をこまめに止めつつ前進。しかしハーフライン付近に達したところで残り2秒まで追い詰められ、一縷(いちる)の望みをかけた最後のロングパスはインターセプトされ万事休す。昨年のリーグ戦で53失点の大敗を喫した相手にリベンジはならなかった。
(文・小田泰成)
◇森清之ヘッドコーチの話
──本日の試合をどう見るか
オープン戦ではファンダメンタルとフィジカルを主眼に据えている。その成果は出ているが、もう少し相手を上回りたかった。今はまだ細かい試合状況を設定した練習をしていないので、現時点では試合運びが下手だが心配はしていない。
──次戦に向けて
春は次の試合だけが目的ではない。ファンダメンタルとスキルを鍛えたい。
◇楊暁達主将(工・4年)の話
──本日の試合を振り返って
スコアに関係なく、目の前の相手に全力を尽くせるかというのが重要。その点では、試合序盤は相手の立ち上がりが遅かったこともあり良かったと思うが、試合全体としては「中の下」だと思う。
──次戦への意気込みは
京大は同じ国立大学で、私立大学に比べればアメフト経験者が少ない点など、条件は似ているが格上の相手。フィジカルやファンダメンタルがどれだけ通用するか試したい。