アメリカンフットボール部(関東学生1部リーグ)は12月4日、秋季リーグ第7節を拓殖大学と戦い、攻守で圧倒して52-3で勝利した。東大は目標としていた1部下位リーグ「BIG8」全勝を達成。12月17日午前10時45分からアミノバイタルフィールドで、1部上位リーグ「TOP8」昇格を懸けて最下位の日本体育大学とのチャレンジマッチを戦う。東大の学生や教職員は、入口近くのアメフト部のテントにいるマネジャーに身分証明書を提示すれば無料で観戦可能だ。
東大|7 21 0 24|52
拓大|0 3 0 0|3
既にBIG8優勝を決めている東大は、ここまで全敗の拓大を序盤から圧倒。最初の相手の攻撃を寄せ付けずにすぐに攻撃権を奪うと、攻撃では得意のランで次々と前進する。最後は瀬戸裕介選手(文Ⅱ・2年)がタックルを受けながらもパスをキャッチし、そのまま走ってタッチダウン(TD)を決める。
第2クオーター(Q)には、相手に前進を許さず蹴らせたパントキックを中澤陽介選手(養・3年)がブロックし、ボールを拾った加藤大雅選手(理Ⅰ・2年)が33ヤードを走ってTD。その後も連続で得点し、大差をつける。しかし前半終了残り1分18秒で1年生キッカー・児玉峻選手(理Ⅰ・1年)が42ヤードのフィールドゴール(FG)を失敗すると、拓大がタイムアウトをうまく使いながら前進し残り19ヤードまで到達。36ヤードのFGが決まり、28-3で前半を折り返す。
前半から選手を入れ替えた東大は後半、攻撃が通らず攻守交代が目立つ。しかしディフェンスは後半も力を発揮し、相手に一度もハーフラインを越えさせない。第4Qに入ると、途中出場のランニングバック・上杉一馬選手(理Ⅱ・2年)が2度のTDを決めるなど活躍。最後にFGも決まり、今季最多の52得点で快勝した。
東大はこの試合、戦力を見極める目的もあり下級生中心のオーダーで臨んだ。中でも期待に応える活躍を見せたのはキッカーの児玉選手。1年生ながら飛距離はチームトップレベルで、この試合でも得点後のキックでたびたび大きな距離を稼いでみせた。前半のFGは焦って失敗したものの、竹之下健三監督が「就任した12年間で一番かもしれない」というほどの逸材。17日に控えた日体大とのチャレンジマッチでも、チームを勢いづけるキックに期待したい。
(文・竹内暉英)
竹之下監督のコメント
今日はもっと厳しい試合になると思っていたが、前半にうまく試合を進められ、ほぼ全員を試合に出すことができた。後半も徐々に力を発揮して前半に近い得点を挙げられたことは、来年に生きてくる。そういう意味で良い試合だったと思う。チャレンジマッチは1年間の集大成として、悔いの残らないよう全力でプレーしたい。東大の学生や教職員は無料で観戦できるので、ぜひ皆さん足を運んで応援に来てください。
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